70年以上経っても忘れられない、あの日の〝過ち〟 中学生の彼女が言い出せなかったこと(兵庫県・80代女性) (1/2ページ)
兵庫県在住の80代女性・Nさんには、長年後悔し続けている出来事がある。
中学生時代の、ある過ち。70年以上も彼女を苛み続ける記憶とは。
<Nさんからのおたより>
どうか、ごめんなさいを言わせて下さい。
私は88歳になるものです。
実は長年苦しんでいる思い出があり、この歳になってますます辛く眠れぬ日々を送っております。勇気を振り絞りお便りさせていただきました。
私が中学生の折、兵庫県明石市の陸上競技場で行われた県大会でにリレーの選手で出場した時のことです。
女子4人のリレーで、私が第一走者でした。そしてプレッシャーのあまりフライングをしてしまったのです。
人生の一番辛い出来事ところが審判(ピストルを鳴らすスターター)が、フライングしたのは私の隣の選手と勘違いをして、隣の子に「失格」を告げたのです。
隣の子は「私じゃない」と訴えましたが、審判は聞き入れず「早く出なさい」とその子を叱りました。
私は恐ろしくて身動きひとつ取れず、「私です」とは言えませんでした。
間違えられた方は驚きと悲しみと何とも言えない表情でスタート地点から抜けていきました。
あとで監督から「本当はフライングしたのはお前だった」「よそのチームも本当はみんな見ていたぞ」と言われ、私はずるい人間だとレッテルを貼られ、自分を責める毎日でした。しかし私は当の本人。いかなる責めも仕方ありません。
ただ私以上に、濡れ衣を着せられた隣の方のその後の人生が気になって眠れないのです。
その時、その方に辛い思いをさせたことが申し訳なくて......。私はこの歳まで忘れた日は一日もありません。
生きておられますか?
あの日のこと、本当にごめんなさい。
恐ろしくて言えなかったことどうかお許しくださいませ。
応援に来られていた父兄やチームの皆さまにフライングを誤解されて長年苦しんでおられるとしたら心から申し訳ありません。
あなたではありません。
フライングをしたのは私です。