シンガポールの大手DVDショップ徹底解剖!「海賊版とは知らなかった」と言い張れば罪に問われない (3/3ページ)

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同年「Overseas Movie Private Limited」という会社が売り出す海外コンテンツの著作権取得開始、「シンガポール正規品」のDVD販売に着手した。

創設者のLim chee yong氏は業界のリーダーとしてメディアへの露出も多く、熱心な慈善活動を讃えられ大統領賞も贈られた、とのこと。このOverseas Movie Private Limitedという企業は、検索する限りではiPadなどのアプリ制作会社しか出てこなかった。そこが売り出す「著作権」というのが一体何なのかは謎である。

シンガポールはアジアの知的財産保護のハブを目指し、海賊版が摘発されれば最高10万ドルの罰金または5年以下の禁錮刑に処される。なのになんでこんな真っ黒な商品が堂々と商売できるのか?そこには当然「法の抜け穴」がある。

まず権利侵害をうけた方が自力で証拠を集め告訴しなくてはならないのに、著作権侵害では警察の強制捜査が適用されない。そのうえ莫大な費用と手間をかけて刑事告訴しても、相手が「海賊版とは知らなかった」と言い張れば罪に問われない。並行輸入に関してはほぼスルー。

つまりできることといったら税関で摘発することぐらいなのだが、国内で作ってしまえばバレっこないわけで、特にPoh Kimぐらい堂々と商売しているとなれば、さらに巧妙な仕掛けを巡らせているのはずだ。海外企業も野放しにするしかないのだろう。

やはり東南アジアというべきか、華僑の国というべきか。実物を見たい方は、チャンギ空港第三ターミナル地下のショッピング街にも店があるのでチェックしてみよう。しかし日本の税関で見つかれば没収されるので要注意。

Post: 松下祥子

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