アメリカ最悪の冤罪事件を描いた『デビルズ・ノット』の公開迫る
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1993年5月、アメリカはアーカンソー州ウエスト・メンフィスで、わずか8歳の男児が3人も殺害されるといういたましい事件が発生。「ウエスト・メンフィス3」と呼ばれるこの殺人事件で逮捕されたのは、当時未成年の少年3名。死刑と終身刑の有罪判決を受けたのだが、アメリカ史上最悪の冤罪事件ではないかとの声も多い。そのウエスト・メンフィス3を映画化した『デビルズ・ノット』が11月14日(金)に公開される。
無実の人間が身に覚えのないことで、逮捕され収監される。こうした冤罪は、日本でも発生している。そこで、日本で発生した冤罪や、冤罪が指摘されている事件の一部を振り返ってみるとしよう。
三鷹バス痴漢冤罪事件(2011年)
「バスの車内でスカートの上からお尻を撫でた」として、男性教諭が痴漢の容疑で逮捕された事件。身柄拘束は28日間にも及んだが、バスの車載カメラの映像などの裏付けで2014年7月15日の第二審で逆転無罪が言い渡された。逮捕された男性は、痴漢を疑われたときは「左手でつり革、右手でメール」の状態で、犯行は不可能な状態であったと主張を続けていた。
富山連続婦女暴行冤罪事件(2002年)
婦女暴行未遂事件をはじめとした2つの事件の容疑者として逮捕された男性が、3日3晩、断続的に行われた取り調べで嘘の事柄を自白させられ、3年間服役させられた冤罪事件。出所後に別の婦女暴行事件で捕まった男性が、富山で起きた連続婦女暴行事件は自分が真犯人だと自供したことで、真相が明らかになった。
足利事件(1990年)
栃木県足利市にあるパチンコ店の駐車場で、4歳の女児が行方不明になり、翌朝近くの渡良瀬川の河川敷で遺体となって発見された事件。1991年に「女児の下着に付着していた体液のDNA型が一致した」として、同市内に住む男性が逮捕された。その後、起訴され実刑が確定して服役していたが、2009年5月の再鑑定でDNA型が男性のモノと一致しないことが判明。男性はただちに釈放され、その後の再審で無罪が確定している。
野田事件(1979年)
千葉県野田市で発生した幼女殺人事件。現場近くに住む知的障害者の男性が逮捕され、懲役12年の有罪判決が言い渡された。しかし、1992年に行われた最高裁の審理中、物的証拠のカバンが警察によりねつ造されていた疑惑が浮上。上告趣意書を提出したが、1993年に最高裁判所は上告を棄却。判決が確定した。男性は服役を続け、1994年8月14日に刑期満了で出所。2014年7月14日に、千葉地方裁判所松戸支部に再審請求を行っている。
袴田事件(1966年)
静岡県で発生した強盗殺人放火事件。逮捕された男性は死刑判決を言い渡されたものの、2014年3月27日に死刑及び拘置の執行停止、並びに裁判の再審が決定した事件。同日、男性は48年ぶりに東京拘置所から釈放されている。
ここで取り上げた事件はほんの一部であり、このように突如として逮捕され犯罪者として扱われることは、まったくあり得ない話ではないのである。
(取材・文/角政光<bashment>)