【神戸女児遺棄】容疑者が閲覧していた「児童ポルノ」の定義を考察 (2/3ページ)
このようないい加減な報道が続くと、何か性犯罪が起き、犯人の私物(PCや携帯など)の履歴にエロサイトが残っていたら、「とりあえず "児童ポルノサイト" と呼んでしまえ」といった危険な流れになってしまう。
この記事で取り上げたように、名のあるメディアであっても、法で許されているAVを児童ポルノと呼んでいる実例まであるのだから、こんないい加減な用法を認めてしまっては、近い将来 「ところで児童ポルノってそもそも何だったっけ?」 という話にもなろう。そうなると辛い目に遭うのは守る対象だったはずの子供達だ。
これは風が吹けば桶屋が的な極論ではなく、"児童ポルノ" が何を指す単語なのか解らなくなってしまったら、"児童ポルノの被害" から子供を守る方法があやふやになって当然だ。
例えば「街で暴漢に殴られる被害から身を守りたい」と考えたとする。この場合、少なくとも相手の手が届かないポジションに位置していれば痛い思いをする事はない。またそういう荒っぽい人間が集まるような場所には近付かないといった防衛策もあろう。 これらは「相手が自分に殴り掛かって来る」というアクシデントが具体的に思い描けるから、それに対する防衛策が具体的に講じられるのだ。
ところが「痛いの嫌だ」のように、具体性がなく、どこからどこまでを指す言葉なのか解らないようだと、可能性が多すぎて何をどうすれば身を守れるのか考える事が出来ない。それが "児童ポルノ" という単語の乱用・誤用が招く最大のデメリットなのだ。
児童ポルノが何なのか解らないのに「児童ポルノ問題に対する対策を練りましょう」だなんて、もはやコントとしか言い様がないではないか。それでは肝心の子供を守る事が難しくなるから「きっちりと言葉の定義付けからやってくれ」「ゾーニングしてくれ」というのが、児童ポルノ改正案などに反対している人々の声である。「児童ポルノではなく "児童性虐待記録物" に名称変更して欲しい」といった訴えもこれに含まれよう。脱法ハーブを危険ドラッグに変更できたなら、児童ポルノだってより適切な文言に変更したっていいではないか。