映画『ヘラクレス』ブレット・ラトナー監督にインタビュー (4/5ページ)
彼は深夜2時とか明け方4時とか日が昇る前に起きて何度もワークアウトをします。もちろん体を鍛え上げ、ベストな体型に仕上げてきただけでなく、ドウェインはものすごく職業倫理の上での倫理観が発達しているというか、働き者なんです。
周りもそれに影響を受けて一生懸命働いたわけです。そういう人間としてのドウェインの魅力を取り入れていると思います。
――本作のドウェインの演技で何か特筆すべきところはあったでしょうか?
ラトナー:自分の作品だからということではないですが、今回ドウェインは今まで見せなかった才能を見せていると思います。
これまで彼が演じてきた映画はわりと典型的なタフガイ、クールでタフで、一番大きくてという役が多かったように思うのですが、彼の役者としての才能の一つは繊細さです。自分の弱さだったり、脆さだったりをスクリーンで見せることができる類まれな才能があると思います。
人間は弱さを見せることで共感を呼べるので、そういうことのできる俳優というのは非常に賢いです。しかもドウェインは自分の弱さを見せるだけでなく、他の役者さんを輝かせることも厭わない男です。
誰とは言いませんが、ハリウッドスターの中にはアンサンブル映画で他の役者の輝く瞬間を盗み、自分のものにしてしまう人もいます。彼はその逆で、他の役者も輝かせることができる。それはドウェインの素晴らしい才能です。たぶん彼には恐れがないということなんだと思います。
――最後に日本のファンに一言お願いします。
ラトナー:私は小さい頃から黒澤映画、そして日本映画が大好きです。日本の映画や文化に対して、尊敬と賞賛の心を持って育ってきました。私は日本の映画監督たちのような素晴らしいマスターにはなり得ないと思っていますが、私は私なりに違うタイプの映画を作って、皆さんに楽しんでいただきたいと思っています。