米軍のお墨付き…最強兵士を養成する「ゲーム脳」兵器が誕生

デイリーニュースオンライン

ゲームスコアが2倍に!
ゲームスコアが2倍に!

 アメリカで奇妙な器具が販売されている。foc.us社が販売している『foc.us』というヘッドギアだ。ヘッドセットを額の部分に付け、スイッチを入れてゲームをプレイする。すると、なんと! ゲームのスコアが飛躍的に伸びるというのだ!

テレビゲームのスコアが高い=優秀な兵士

 foc.usのベースとなっているのは軍事技術である。現在、米軍では軍事兵器の無人化を急速に進めている。マスコミは揶揄を込めて「ロボット戦争」と報道するが、実際にはロボットというほど大層なものではない。こうした無人兵器は自律的に動くわけではないからだ。

 現状では、無人兵器はロボットではなく、基本的には人が操作しなければならない。非常に高性能のラジコンだ。だから戦場から離れた場所にコクピットがあり、兵士はテレビ画面を見ながら無人機を操作する。

 無人機だけではない。戦場でのシミュレーションもテレビゲームで行われる。戦場を模したテレビゲームでプレイし、戦場に慣れるのだ。『DARWARS AMBUSH!』はそうした戦場シミュレーションゲームとして有名なタイトルで、米陸軍の兵士はこのテレビゲームで砂漠地帯での作戦行動や銃撃戦のトレーニングをする。

 つまり現在の米軍では、テレビゲームのスコアが高い=いい兵士であり、軍としてはテレビゲームのスコアが高い兵士を養成したいのだ。

 いかにして兵士のテレビゲームのスコアを上げるか? 2011年4月13日付のネイチャー誌に載ったある実験に関する論文が掲載された。実験を行ったのはニューメキシコ大学のビンセント・クラーク博士。米国防総省の国防高等研究計画庁=DARPAから研究資金を受けており、これは軍事目的の研究である。

 クラーク博士は9Vの電源と可変抵抗器、電極を用意し、イラクに派兵される兵士からボランティアを募った。兵士のこめかみのやや上に電極を取り付ける。右にプラス極、左にマイナス極だ。電流は脳の前頭前野を刺激する。前頭前野は感覚器官の情報を統合し、思考を生み出し、本能をコントロールし、行動の予測や集中力を生み出す。人間を人間たらしめる部分だ。

 これは経頭外直流刺激:tCDS=transcranial direct-current stimulationという医療技術で、大脳生理学の分野で利用されてきた。クラーク博士は脳に通電し、その強弱でゲームの結果が変わるかどうかを試験したのである。

 実験の結果、0.1mAの微弱電流を流したチームと2mAの電流を流したチームでは、2mAの電流を流したチームのスコアがおよそ2倍になったという。

 この実験結果を元に、民間企業が開発したのがfoc.usである。原理はまったく同じで、こめかみから前頭前野に電流を流しながらゲームをプレイする。すると神経が刺激され、新たなゲーム用の神経網が成長する。

 だからfoc.usを付けても、その瞬間にスコアが上がるような魔法は起きないが、継続して使えば、脳が電流によってスクラップビルドされて、本当の意味でのゲーム脳が出来上がるというわけだ。

 すでに日本でも一部の輸入業者が取り扱いを始めており、実勢価格4~5万円で販売されている。米軍お墨付きの秘密道具、foc.us。冬のボーナスに余裕があるゲーマーにおすすめである。

参照サイト/foc.us 

(取材・文/川口友万)

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