PTAが言葉狩り? 恥ずかしすぎる陰謀論がSNSで拡散中 (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース

 この辺りはこれという厳密なルールがあるのではなく、読む側へのデザイン的な配慮というだけである。 例えば段落や改行などには最低限のルールがあるが、それにしたって個人のブログと新聞社のニュースなどでは書き方が違って当たり前だ。紙媒体とネット媒体には、紙とブラウザという大きな差があるのだから、必要であれば「より読みやすいよう、伝わりやすいよう」に変えたって構わないだろう。

 漢字に変換できるものを全て漢字で書くというのは、考え方として一理あるのかもしれないが、読まされる相手の事を考えていない文字の塊では、どれだけ良い事を言っていたとしても情報として波及しない。単なるマスターベーションと受け取られて終わるだけだ。

 仮にもし貴方が 「日本が置かれた苦しい状況」や「日本を貶めようとする脅威」などについて書かねばならなくなったとして、相手に読んでもらえないような書き方をする事の方が「お国のためにならない」とは思わないだろうか? より多くの人々に主張が伝わるように配慮して書く事こそが、貴方がたの大好きな "お国" に対する誠意ではないのか?

 さて、今回のPTAで配られたとされる紙切れには、私が見る限りこのような当たり前の事しか書かれていなかった。一箇所だけ少し毛色の違う「障害」を「障がい」と書こうという注意はあったが、それもいらぬトラブルを回避しましょうという意味合いだろう。このように少し考えれば真意が理解できる内容なのだから、これを言葉狩りだ陰謀だと騒ぐ方がどうかしている。むしろそういう連中こそ、相手への配慮が足りぬ、また日本語の柔軟性や多様性を理解せぬ、日本文化を冒涜する者だと言わせていただく。

 たかだか漢字を開くかどうかなんて事だけで愛国者ぶれるなんて、実に幼稚で安上がりな愛国心である。日本をバカにするのもいい加減にしていただきたい。

Written by 荒井禎雄

Photo by Twitterより

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