アメコミ映画ファンにおすすめなスーパーヒーローものではないアメコミ5選

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アメコミ映画ファンにおすすめなスーパーヒーローものではないアメコミ5選


今まで何度かマーベルやDCのスーパーヒーロー映画に合わせ、関連コミックをご紹介してきましたが、今回は来年1月公開の映画『シン・シティ 復讐の女神』の原作コミック・シリーズの邦訳新刊の発売を記念して、ちょっと趣向を変えて、スーパーヒーロー物ではないアメコミの中からアメコミ映画ファンにオススメの作品をご紹介いたします!
 


■『シン・シティ』

シン・シティ


暴力と欲望にまみれた罪の街「シン・シティ」を舞台に、愛する女のために悪と闘う男たちを描くオムニバス形式のハードボイルド・アクション!

今度の映画『バットマンvsスーパーマン』に多大なる影響を与えている噂される、コミック『ダークナイト・リターンズ』で知られるフランク・ミラーの傑作シリーズ。

2005年の映画『シン・シティ』及び、『シン・シティ 復讐の女神』の原作。

モノクロで描かれた力強いアートと、タフな男たちのモノローグに痺れる作品。映画シリーズには原作者が監督として参加しており、コマを完璧に再現しているシーンがたくさんあるのでコミックと見比べると、楽しさ倍増!

コミック『シン・シティ』は小学館プロダクションから現在2巻まで発売中(全4巻)。1巻には、映画版第1作の原作エピソード『ハード・グッドバイ』と、第2作の原作エピソード『ア・デイム・トゥ・キル・フォー』を収録しているので予習&復讐......復習にぴったりの作品。そして映画『シン・シティ 復讐の女神』は1月10日公開。



■『300』

300


紀元前480年。ギリシャを侵略しにきたクセルクセス王率いる100万のペルシア軍を食い止めるため立ち上がったスパルタ兵300人の死闘を描く筋肉歴史スペクタクル!

こちらも同名の映画の原作で、これまた同じフランク・ミラーの傑作。歴史公証の正確さではなく戦士の魂を描くことを優先した超ヒロイックなストーリーと、スーパーヒーローものではないけどもはや超人のスパルタ兵がとにかく最高にカッコイイ。『シン・シティ』同様、映画は再現っぷりも凄かったので見比べる楽しさがありますよ!

300』は小学館プロダクションから邦訳版が出ていましたが現在は残念ながら現在は絶版英語版は販売中。日本語版はちょっと入手に難有りですが、個人的には歴史に残る傑作だと思うのでぜひ読んでみていただきたい!



■『Vフォー・ヴェンデッタ』

Vフォー・ヴェンデッタ


核戦争後、全体主義国家となりマスメディアがすべて支配下に置かれた近未来のイギリスに現れた、政府転覆を図るテロリスト「V」と彼の登場によって運命が変わった者たちの姿を描くディストピア革命物語。

ウォッチメン』のアラン・ムーアによって1982年に作られ、2006年に映画化。悪を倒すために手段を選ばぬ男は果たして正義なのかという『ウォッチメン』にも共通するテーマを、当時のサッチャー政権への批判を込めて描いた作品。「V」のアナーキーっぷりもさることながら、LSDをキメて「V」の心理を理解し彼を追う刑事など、出てくるキャラクターが非常に魅力的!

Vフォー・ヴェンデッタ』は小学館プロダクションから邦訳版が発売中。アメコミ最初の一冊には少々ヘヴィだと思いますが、スーパーヒーロー作品や『ウォッチメン』を読んだ後に読むとより面白い作品です。



■『ファタール』

ファタール


様々な時代の男たちが永遠に生きる謎の美女ジョセフィーヌに恋をしてしまったために、異界の恐怖に遭遇し、運命を狂わされ破滅へと向かっていくノワール・ホラー。

ストーリーを担当したのは映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の原作を手がけたエド・ブルベイカー。『ウィンター・ソルジャー』同様レトロな時代の雰囲気のと苦しむ男の描き方が素晴らしい作品。また表紙に描かれている触手から連想する通り「クトゥルフ」めいたホラーが展開していきますよ!

ファタール』は邦訳版がSparklight Comicsから現在第1巻が発売中。1巻は映画『エンゼル・ハート』みたいなテイストの50年代ノワールですが、2巻は70年代のマンソン的カルト殺人事件、3巻は西部劇/第二次大戦、4巻は90年代のグランジ・ロックバンド(!)の話と壮大な展開をしていくとのこと。続きが気になるっ!

また、エド・ブルベイカーの70年代スパイアクション『ベルベット』も2015年春に同じくSparklight Comicsから発売予定。こちらも非常に楽しみな作品です!



■『トランスメトロポリタン』

トランスメトロポリタン


科学技術が発展した近未来に生きる悪名高いゴンゾー・ジャーナリストのスパイダー・エルサレムが、己の記事を武器に腐敗したアメリカ政府と大統領に戦いを挑むサイバーパンク・ジャーナリスト・コミック!

ストーリーは、映画『アイアンマン』シリーズの設定やストーリーに影響を与えた『アイアンマン:エクストリミス』、映画『RED』の原作コミックを手がけたウォーレン・エリス

ジャーナリストのハンター・S・トンプソンをモデルにした破天荒な記者を主人公に、現代の移民問題や人種・同性愛差別、大統領選をエイリアンや未来のテクノロジーを持ち込んでサイバーパンクな未来に当てはめ、ユーモアたっぷりに風刺した異色作。

トランスメトロポリタン(Transmetropolitan)』は現在未邦訳。英語版は単行本の他、電子版も出ています。原書初挑戦で読むには文字も多くちょっとハードかもしれませんが、完結もしているし、頑張って読む価値のある作品です。邦訳版がいつか出ることにも期待したい!


今回紹介したタイトルのクリエイターは皆、スーパーヒーロー・コミックでも素晴らしい作品を生み出していますので、それらも合わせて読んでみてはいかがでしょうか。きっとアメコミのある生活がどんどん楽しくなっていますよ!


*記事内容に欠落があったため、追加・修正致しました。

シン・シティ1[Amazon.co.jp]
300(スリーハンドレッド) (Shopro world comics) [Amazon.co.jp]
V フォー・ヴェンデッタ (SHOPRO WORLD COMICS)[Amazon.co.jp]
ファタール[Amazon.co.jp]
Transmetropolitan Vol. 1: Back on the Street[Amazon.co.jp]
Transmetropolitan Vol. 4: The New Scum[Amazon.co.jp]
[アメコミ]エド・ブルベイカー&ショーン・フィリップス「ファタール」日本語版第一巻の紹介[Codex 40000 Redux建設予定現場]

傭兵ペンギン

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