【未解決事件の闇】伊勢女性編集者失踪事件のこれまでを総括する (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース

 調査会の人がいう「Xが北の工作員に引き渡した」という説も、全然裏を取らず、推理した内容を都合良く組み合わせて、そうに違いないと思い込んでいるだけ、というのが真相であった。そんなわけなので、三重県内の現地調査においても、拉致の形跡はまったく見つけられなかった。

「売春島」での監禁に関しては、島からの脱出は実に簡単だということ、店で客の相手をしながら存在そのものを隠し通そうにも島が小さすぎることから、もしいれば間違いなく明るみになっているに違いない。というか、そもそもが2ちゃんねるがソースなのだ。「売春島」に監禁された可能性はない。

 さらに、難民キャンプに関しては、関係者自体見つけられなかった。それに彼女のパスポートを保有する母の美千代さんの話によると、事件当日、海外に出た形跡はないとのことだから、飛んだ無駄足だったことになる。

 もともと確信はしていたが、辻出さんが最後に会ったXがやはり怪しいと筆者は思っている。しかし彼のことは警察が事件発生1カ月後からマークし、別件で逮捕し、連日取り調べてもなお、落とせなかったのだ。だからこそ警察のような組織力も、資金力も、捜査特権もない僕が一人で事件を解決できるとは思えない。とはいえ何もせず、手をこまねいているわけにはいかない。

 ということで、今後はXに対する捜査の状況について調べたり、関係者に会いに行ったりして、事件の真相に迫っていった経緯を書いてみようと思う。今までにのべ26000人の捜査員を動員した事件だから、何か簡単に真相がわかるとは思えないが、だからといって何もせず、手をこまねいているわけにはいかない。

Written Photo by 西牟田靖

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