こんにちは、この業界の酸いも甘いも知り尽くしてきた、アラサーグラドルの吉沢さりぃです。

　最近は、週刊誌とか漫画雑誌の企画により、グラドルの勝ち抜きイベントが催されることが多々あります。そこで勝ち抜くと、その誌面上でグラビア写真が掲載されるという特典が付きます。

　知名度のないグラドルの場合、そういうイベントにたくさん出て勝ち抜き、名を売らなければいけません。仮にファイナルぐらいまで残ることができれば経歴になるため、それによってレギュラーのお仕事をもらえることもあります。

　では、その勝ち抜きイベントで何をするかというと、ライブチャットや撮影会です。そして、最終的には、ネット投票の結果に加え、撮影会でどれぐらいの人を呼び、ライブチャットでいくら売り上げたかなど、総合的なポイントによって順位が決定するのです。つまり、どれだけお客さんをつかむことができるかが、勝ち抜くポイントなんですね。

　こうしたサバイバル系イベントは数週間にわたるため、グラドルにとってはけっこうな労力になります。そして、これがお金になればいいんですが、いくら撮影会で人を呼んでも、1日5千円～1万円と決まっているケースも多いのです。それに、ファイナルまで進出すればお金がもらえるけど、それまではタダというケースもあります。特に大きいサバイバルは拘束日数の割にギャラが安い傾向があります。

　人気のグラドルにもなれば1日数十万円分ぐらいの稼ぎが得られちゃうんですが、それでも1日のギャラは1万円以下。しかも、事務所に入っていれば、8：2というアコギな配分もあったりするので、2千円ぐらいしかもらえないケースはザラ。一日拘束だったら時給200円ぐらいになるでしょうか……。考えてみれば超ブラックですね。

　余談ですが、半年間、私を預かりでマネージメントしてくれたマネジャーさんからはまだ1円もギャラをもらっていません！　この記事を読んでいたら払って欲しいです！（怒）

イベントをすればするほど貧乏に

　イベント会場は、場合によってけっこうピリピリモードだったりします。例えば、撮影会では誰も来てくれないと、その間ずっと楽屋にいなければなりません。たまにそういう子の隣に座ると、

「お客さん、予約してくれたのにキャンセルされた～」

などと聞えよがしに愚痴を吐かれたりします。

　そういうのを聞くと、「あいつ、絶対客なんていないだろ」と後でグラドル同士が陰口を叩き合うことになります。たとえ客を呼ばなくても1日のギャラは一律で入ってくるので、金銭的な面で見てみると、不公平と言えば不公平なシステムです。

　そして、噂なのですが、この勝ちぬきバトルのためにどんどん貧乏になっていく女の子もいるようです。

　例えば、チャットでは、どれだけ稼いだかによってポイントが決まります。そのため、女の子の中には、あらかじめ数十万円ものお金を知り合いの男性に渡しておいて、チャット上で「ジュースプレゼント」や「お菓子プレゼント」や「チェキ」など、たくさん購入してもらうわけですね。

　それもこれも、「ミスなんちゃら」という冠と、雑誌の一枠を獲得するため！　私は貧乏グラドルなので、そんなに余裕はありませんが、お金があったら今ごろたくさんの男を買収しまくって5冠ぐらい達成しちゃっていることでしょう（笑）

　ただ、結局のところ、その子の実力がなければ、枠を買ってもその場限りで終わっちゃうんですけどね。

　私はもともと能天気な性格もあるのかもしれないですが、こういうサバイバル系のイベントはけっこう楽しみながら、のほほんとやっていました。そこから、お仕事に繋がっていったこともあるし、グラドル仲間の人脈が増えていったこともあります。

　でも、周りの話を聞いてみると、サバイバルをやりすぎてもう交通費すらキツイと嘆くグラドルや、会場内の殺伐とした雰囲気に耐えられずに病んでいってしまうグラドルもたくさんいます。

　ということで、これを読まれたアイドルファンの皆さん！　グラドルたちはこうした苦労をしているので、もしも推しの子がサバイバルに参加していたら、面倒くさがらずに会場へと行き、たくさんお金を落として勝ちあがらせてあげてくださいね（笑）。

（文／吉沢さりぃ）