ゆく小保方くる小保方、小保方さんこの一年|プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.75 (1/2ページ)
「ゆく小保方くる小保方。小保方さんこの一年。」
今年の顔と言ったらやはり小保方さんだろうか。もう、細かい説明抜きに「小保方さん」だけで通じるからそのままでいく。
小保方さん、いくら時代のサイクルが早いといっても2014年だけでこれだけ変化した人はいない。1月に将来のノーベル賞候補と騒がれ、12月に理研を退職した。その過程もすごい。話題だらけだった。
私は自分のラジオ番組のなかで「1週間のニュースで勝手にスポーツ新聞風の見出しをつくる」というのをリスナーから募集しているのですが、作品を月ごとに振り返ると興味深いことがわかる。この1年がみえるのだ。
佐村河内は4月で消え、号泣県議は7月だけ輝き、大阪のLINE府議は夏の終わりに少しだけ華やいだ。そして羽生は秋になってまた盛り返してきた。各人の波があるのだが、小保方さんはコンスタントにほぼ毎月何らかの話題で題場していた。常に新しいニュースを提供したことがわかる。
その大きな要因のひとつに、小保方さんの「言葉」があると思う。人々の印象に残ることをその都度言う。ざっとあげるだけでも、
・「眠れない夜や泣きたい夜もありました」(STAP細胞発表会見)
・「STAP細胞の作成には200回以上成功した」(4月会見)
・「生き別れた息子を捜しに行きたい」(STAP細胞を息子にたとえて)
・「魂の限界まで取り組んだ」(理研退職表明)
どうだろう。どこかファンタジックな空気に包まれている。それが苦手という人もいると思うが、耳に残ることは確かだ。
そして小保方さんのファンタジックさと言えばまだ誰もがハッキリと耳に残る「STAP細胞はありま~す」。よく考えるとあの言葉は今年のいろんな出来事が表現できる。
・「吉田証言はありま~す」(朝日新聞)
・「民主党はありま~す」(海江田万里)
・「大義はありま~す」(安倍晋三)
・「たかじんメモはありま~す」(妻さくら)
みんな怪しかった。
そして、先週のSTAP細胞検証実験の打ち切り。実験は最初から「小保方退職」へのセレモニーに見えた。