【三沢光晴をめぐる証言vol.2】ザ・グレート・カブキインタビュー (3/4ページ)
ちょうど三沢もメキシコでホームシックにかかってて早く帰りたかったから「はい、やります!」と。「バカヤロウ、お前タイガーマスクになるんだぞ」って馬場さんが言ったら「何でもやります!」って(笑)。
──そういうきっかけでしたか。
カブキ そうそう、馬場さんはね、三沢が若い時に彼を養子にしようと考えてたことがあったんだよ。
──そうなんですか!
カブキ 富山かどこかだったかな? 大会前に、馬場さんが「高千穂(明久・以前のリングネーム)、俺はなあ、三沢を養子にしようと思ってるんだよ」って。「いいんじゃないですか? 真面目だし」って答えたら「そうか? でもアイツはどう思うかなあ」と。「いやあ、馬場さんなら二つ返事じゃないですか?」「そうか、じゃあ話してみるか」というやりとりがあって控室に行ったら三沢がいたから、「おい三沢、馬場さんがお前のこと養子にしたいって言ってたぞ!」って言ったんだよ。そしたら三沢は「えっ! 僕ですか? ……でも僕、やっぱりイヤです」と。「バカヤロウ、馬場さんに言われたらしょうがないだろう!」って言ったんだけど、また考えて「……それなら僕、プロレスやめます」って。馬場さんのことはよかったらしいんだけどねえ……。まあそれぐらい、馬場さんからも好かれてたよ。
──そうでしたか……。カブキさんとタイガーマスクとは一時期、抗争もしてましたよね。
カブキ やりましたね。タイガーの十番勝負でも対戦しました。相手としてもね、攻めもうまいし受け身もうまいし、体も柔らかいしで、やってて面白かったですよね。
──その後、タイガーマスクはマスクを脱いで素顔の三沢光晴に戻るわけですが。
カブキ その試合ね、俺は解説をやってたんだよ。
──そうですよね、あの試合の映像が流れるたびに「何やってんの!」っていうカブキさんの驚きの声も流れてますよね。
カブキ 馬場さんが「おうカブキ、お前解説やってみろよ」って言ってね。「いやあ、俺なんかしゃべれないですよ」って言っても「バカヤロウ、何事も経験だよ!」って(笑)。でもあの時はそんなことになるなんてもちろん知らなかったから、ビックリしましたよね。でもやっぱり苦痛だったんだろうね。