日常離れした大暴れが見たい時『暴れん坊力士!!松太郎』

あにぶ

暴れん坊力士!!松太郎(C) ちばてつや/テレビ朝日・東映アニメーション
暴れん坊力士!!松太郎(C) ちばてつや/テレビ朝日・東映アニメーション

昨今のジャンルではスポーツアニメが人気を集めているようだ。そこでといっては強引だが、国技である「相撲」を題材にした作品をご紹介しよう。

のたり松太郎

『 暴れん坊力士!!松太郎 』は、2014年4月より半年間、日曜朝6時30分に放送されていた大相撲アニメ。
原作漫画は『あしたのジョー』などで知られるちばてつやの『のたり松太郎』。過去にもOVA化されたことがある。

主人公の坂口松太郎の声を、時代劇『暴れん坊将軍』で知られる松平健が担当したことで話題になった。
松平健の演技は、1話ではまぁまぁ聴けるレベルだったのが、終盤になるとプロの吹き替えさながらに幅をきかせ出す。

このテレビ朝日系列の日曜朝のアニメ・特撮時間枠通称「ニチアサキッズタイム」には、子ども達がメインターゲット(大人も楽しめるがマーケティング上)の番組がほぼ放送されていた。
その枠に、舞台は昭和、キャラクターデザインも野暮ったい相撲アニメが土俵入りしてくるとは誰が予想できただろうか。
少子高齢化に伴い、ニチアサは早起きのお年寄りまでターゲットにし始めたのでは?と当初ささやかれたほどだ。
現に1クール目のCM群は、その層を意識した編成になっていたように思えた。ただし、後半からは従来通りキッズ向けのCMも多くなってきた。

■ドスコイ人生

毎週「今週の松太郎は一体どんな無茶をやらかすのだろう?」とTVの前にハラハラしながら待機した。

20歳になっても中学を留年し続けてた松太郎が、親方も兄弟子も関係なくドタバタ騒動を巻き起こす。(こち亀に例えると両さんのような破天荒さ)
だけど恩師の令子さんの前ではちょっぴり弱くなる。(一話では令子さんもトラブルに巻き込むが…)
相撲の素質と才能は十分すぎるほどあるけど、稽古は不真面目でやる気がなく態度も横柄。(こう書くとラノベの俺TUEEEキャラっぽい)

その掟破りのキャラクターがtwitterでたちまち話題になり、日曜朝は松太郎の奇行に唖然としている実況や感想で溢れていた。
私のタイムライン以外もそのような現象が起こっていたと信じたい…

肝心の相撲シーンはアニメ版では決して多かったとは言えないが、そこは原作で補完していただきたい…

番組は惜しまれつつも2クールで終了してしまった。
終了後に数日経って、私は日常に何か物足りなさを感じた。
無茶苦茶なヤツだと呆れつつも、毎週土俵の内外問わず大暴れする松太郎を見て笑い、元気をもらっていたことに気付いたのだった。

常識とは180度違うキャラクターの松太郎には、しがらみはあっても本人にとっては無いようなもの。視聴していただけたら、そんな快活さに魅力を感じる時もあるかもしれない。

(あにぶ編集部/将軍コメス)

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