小保方さん騒動そっくりな韓国映画「情報提供者」に注目
韓国の小保方さん!? ファン・ウソク元教授
2014年末、STAP細胞が再現しないことで昨年内は幕切れとなった小保方さんの騒動。緑の発光はES細胞(胚性幹細胞)が混入したものともいわれているが、その10年前、2004-2005年におとなり韓国では小保方さん騒動にそっくりな「クローンES細胞捏造事件」があった。
この騒動、黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大学教授(当時)がクローンES細胞論文を発表し、しばらく国民的英雄のような報道をされた。しかし、欧米研究者から卵子の入手方法に疑問視を受けたのをきっかけに疑惑が噴出。共同研究者は離れ、また別の共同研究者による暴露発言や、生物学研究情報所に論文が誤っているとの投稿もあり、結果検証によりデタラメだったことがわかると周囲も一変する。
最初の持ち上げられっぷりから共同研究者が離れ本人が没落した点まで小保方さんの騒動にそっくりなのだが、出る杭は打たれる日本と違い、韓国ではファン教授待望論も根強くあり、2014年には熱心な支持者によって復活を遂げているという。
そんな事件が映画となっている。3ヶ月前の昨年10月に韓国で公開、170万人以上の動員されたその映画、タイトルは「情報提供者」(原題:提報者)。主人公はファン論文の不正を時事告発番組に告発するも、政治的な圧力や数々の懐柔で放映が難しい状況に。「真実こそ国益だ」と、番組打ち切りまで決まっていたのに社長に直談判までしていく過程を追った話。事情は違うもののSTAPとクローンESは似たような展開で、日本では告発ではなく論文・写真のコピペに対する指摘から機運が変わったのだが、「国益保護」の観点からは日本でも水面下で似たようなことはあったのではないだろうか。小保方さんの一件を頭において見ると非常に深く考えさせられる映画。まだ日本公開は発表されていないが、是非早期に買い付けされて緊急公開されるべき価値のある作品だろう。
(文・KUS OBUKURO)