あなたが結婚しようと決めたらまず何をするだろうか。友人・知人に誰かいい人を紹介してもらったり、結婚パーティや合コンに行ったり、結婚相談所に入会したりなどありとあらゆる手段で行動しなければ出会いはないし実らない。自分は一生独身でいいなんて思わずに現実を知る意味でも行動を起こしてみてはどうだろうか。

　かくいう私（42歳・バツ1・元受付嬢）も婚活に励んだ一人で飢えた動物が獲物を狙うようにギラギラしていた。男友達に「お前は崖っぷちだ！　人生よく考えろ！！」と言われて発破をかけられ、とにかくマメに動き、友人達に連絡をした。元カレにも連絡をして再会した。友達にも紹介してもらった。合コンにもたくさん行き結婚相談所にも入会した。この行動のお蔭で60人以上の男性を見ることができた。そして一人の男性と結婚できた。この一人と出会うまでに、まあいろいろあった。変わったというかユニークな男性たちもいた。その中でも印象に残る5人の男性を紹介しよう。

1人目（40代・婚歴なし）：写真とは別人！修正しすぎた男

　お見合い写真を見て爽やかそうな感じだったので会うことにした。当日、待ち合わせ場所に行ってみると写真と全然違う人がやってきた！　例えるなら、写真は西島秀俊だったのに、実物は温水洋一（失礼！）くらいの落差だった。思わず、「どこで写真を撮ったのでしょうか？」と聞いてしまうほど修正されていた。詐欺だと思いつつ、話せば楽しいのかもと思ったら終始怒った感じで朴訥。有名ホテルのラウンジなので隣には別のお見合いカップルもいた。私は意識ではそちらの話を聞きながら時間を潰した。写真は修整しすぎない方がいいと思う。「ありのまま」で勝負すべし。お見合い写真は笑顔の方が好印象。

2人目（40代・バツ2）：汚部屋で昆虫を飼育する男

　友達の紹介で出会った、話題豊富な彼。意気投合して自宅に行ってみると、恐ろしく部屋が汚れていた。趣味のものでリビングが埋まり、埃がたまり、何かを動かそうとすると「絶対触らないで」と制止される。洗濯機には脱水された洗濯物がそのまま。洗面所もドロドロ。トイレにはその人が大好きだという昆虫の飼育箱がたくさん並べられ、うにょうにょ動いていた。まるでホラー映画のようなグロテスクな世界が広がっていた。

　潔癖症すぎても困るけれど、最低限の掃除はしよう！　片づけられる男がモテる！　彼女と衛生概念が同じでないと一緒に暮らしていくのは大変である。埃の中での生活はやめよう。

3人目（30代前半・婚歴なし）：トイレでLINEする男

　お見合い当日。その彼は時間に遅れてきたのにいきなりトイレに行ってきますと行ってなかなか出てこない。5分、10分、15分……。あまりにも長い。お腹が痛いのだろうかと心配しているとようやく出てきた。そしてこう言い放ったのだった。

「会社の後輩とLINEしていました！」

　LINEの方が私より大切？　まずなによりも女性を一番に考えましょうよ。

4人目（40代前半・バツ1）：交際を断ると号泣県議に変身した男

　お見合い写真の彼はシワシワのシャツを着て微笑んでいた。結婚相談所のカウンセラーに勧められたので会うことにした。知的で話題も豊富。しかしいまいちノリが合わず3回目のデートの時に交際をお断りしたら、あの兵庫県の号泣県議のようにいきなり喚き始めた。

「婚活をぉぉ、し、している僕たちは皆ぁ、わぁぁー！　真面目で真剣な・ん・で・す。あはぁーん、うぁぁぁぁ────」

　はい、女性たちも真剣なんです。一生添い遂げられるか真剣に見て考えてお付き合いしています。欠点のない人なんていない。男女共に短所を直す努力をしなければ。いきなり、喚いたり怒ったりされたらやっぱり怖いし嫌だ。だから、私もしないようにしている。

5人目（30代後半・初婚）：人形と寝る男

　彼の自宅に初めて遊びに行ったときのこと。大切にしているというものを見せられた日本人形。その一体一体に名前がついていて、「今日はこの人形と一緒に寝て、明日はこれで……」と言われ不気味に感じた。結婚してもその人形を持ってくるのだろうか。

　他にも飲食店でのデート中、あの店員は負のオーラがあるから自分にもその悪い気が伝染りそうだと言って自分のテーブルの担当を変えさせようとする男性もいた。価値観や生い立ちや信じているものなどの違いで相違が生まれるのは仕方ないが、極端すぎるとドン引きしてしまう。

　私がお見合いした人たちは皆、有名大学卒で、一流企業勤務、年収1000万円超えという、“結婚偏差値”の高い男性たちだった。それでも成婚には至らない理由がやはりそこにはある。

　私が婚活で出会った“変わった男性たち”にならぬようどうぞお気をつけて。読者の皆さんにも良縁が訪れますように。

（取材・文／大越冴子）