【アニメキャラの魅力】あくまで勝つ!勝利に執着する最強ストライカー「日向小次郎」の魅力『キャプテン翼』

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(C)高橋陽一/集英社・テレビ東京
(C)高橋陽一/集英社・テレビ東京

 1983年にアニメ放送が始まった『キャプテン翼』。日本国内のみならず、世界の少年に影響を与え、世界中のサッカー人口を増加させた立役者です。現在の日本代表の活躍だけでなく、世界の代表選手すらこの作品がなければいなかったかもしれないほど、歴史を変えた作品といってもいいでしょう。

 そんな『キャプテン翼』作中で「最も日本代表に欲しい」と熱望されている強気のセンターフォワードが、今回ご紹介する「日向小次郎」その人です。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■埼玉が生んだ猛虎はハングリー精神の塊

 小4で父を亡くし、母子家庭で弟妹が3人いるため、小学生ながらもアルバイトにいそしむ毎日。忙しい合間をぬって練習に励み、弟妹に優しく、自分に厳しく、チームメイトにも厳しい孤高の虎。色黒の外見に黒いユニフォーム、袖を肩までまくった着崩しスタイルといい、まさにアウトロー小学生。本作では主人公大空翼くんの絶対的ライバルとしてのポジションです。

 家計を助けたい小次郎は、早々にプロとして稼ぐことを望んでおり、サッカーの名門東邦学園が、翼か小次郎どちらかをスカウトすると聞くと、特待生としての安定した生活を求めるがあまり翼に激しいライバル心を抱きます。小学校時代に所属した明和小は、小次郎のワンマンチームで、まさに小次郎の為のチームでした。「俺のサッカー、明和のサッカーはあくまで勝つ、負けないサッカーだ」という発言からもその様子はうかがえます。

■牙の抜けた虎が生み出したタイガーショットが作者の心も動かした!

 キャプテン翼ファン、いいえ小次郎ファンが最も好きなのが、中学入学以降の東邦学園時代でしょう。特待生なので大学までの学費の心配がほぼなくなり、家族の生活費まで支給される優遇っぷり。明和からの仲間である若島津健や沢田タケシと寮生活という、腐った乙女にはたまらない設定でサッカー漬けの毎日を送ります。

 学校一の実力を誇るポジションはきちんとキープしてはいますが、東邦的に第一志望の大空翼くんは、無名公立中を率いて全国二連覇。ちょっとばかり穏やかになって青春を謳歌しちゃった小次郎は、翼くんほど活躍しているとはいえません・・・。小学校時代の恩師・吉良監督には「牙の抜けた虎」と叱咤され、時々現れる謎のサッカー通、ロンゲ・グラサン・葉巻でおなじみ片桐さんにも似たようなことでチクチク言われ、グサグサきてしまった小次郎。チーム監督に無断で沖縄に行き、台風で荒れ狂う海に向かってシュートを打つという破天荒な武者修行をおこない、タイガーショットという必殺技を手に入れます。

 さて、本来の物語では、そのタイガーショットを翼が破り、南葛中三連覇!・・・となるはずだったのですが、必死に努力する小次郎に感情移入してしまった高橋先生は、どうしても東邦を負けさせられなかったという、激しく同意なエピソードもあります。

 その後、『ジュニアユース編』では“ネオ・タイガーショット”を編み出し、『ワールドユース編』においては、二度目の沖縄修行に行き、木まで真っ二つにする“雷獣シュート”をものにします。本作内で最も「アニメっぽい」奴です。

 ・・・ついでに沖縄修行で、赤嶺真紀ちゃんという彼女までできてしまいます。これは「小次郎にも幸せを!」というファンの要望からきたもののようですね。真紀ちゃんは早苗ちゃんよりもツンデレ気味ですが、早苗ちゃん同様に積極的で、サッカー馬鹿で不器用な小次郎をしっかりリードしてくれます。

 当初は「なんて余計なことを!」と感じたものですが、そのような要望がくるというのもやはり小次郎の人気たるゆえんですね。今では真紀ちゃんのことで頬を赤らめる小次郎が可愛くてしょうがないので、とっとと結婚して、私たちの小次郎をぜひ幸せにしてほしいと感じています。作者からも愛され、読者からも視聴者からも、チームメイトからも“悪い面を認められた上で”愛される、それが日向小次郎なのです。


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:藤原ユウ(キャラペディア公式ライター)

(C)高橋陽一/集英社・テレビ東京

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