イスラム国が「日本を狙う理由」 (2/3ページ)
そこで"イスラム国を破壊する"と明言したことでも、米国の覚悟がうかがえます。アメリカの同盟国である日本も、有志国連合に含まれるのは当然ですね」(国際ジャーナリスト)
イスラム国は、もともとは"イラクのアルカイダ"として活動していたが、隣国シリアの内戦の混乱に乗じて勢力を拡大。各都市を制圧し、昨年6月、イスラム国家の樹立を宣言した。
「イラク人のアブバクル・バグダディが率い、インターネットを駆使して、世界各国から戦闘員をリクルートしています」(前同)
類を見ない残虐さでも知られ、これまで米国、英国人計5人を斬首、殺害するおぞましい映像をネットで公開している。
その彼らに拘束されながら奇跡的に生還した経験を持つのが、報道カメラマンの横田徹氏(43)だ。
横田氏が内戦状態のシリアに潜入したのは、2013年9月のことだった。
「まだ彼らがイスラム国と名乗る前、ISISという名称で活動していたときのことです。シリア北部のアトメという街に入ったんですが"日本人が来た"という情報を得た彼らから、現地のコーディネーターに連絡があったんです。そいつを連れてこい、と。行ったら帰れないと何度も拒否しましたが、結局彼らの拠点、おそらく警察署だった場所に出頭を命じられました」
そこで、AK47自動小銃で武装した8名の黒覆面の兵士たちに囲まれた。
「今すぐに出ていけ。殺すぞ」
「もう、しょうがないと思ってリーダーに取材を申し込んだところ、応じてくれたんです。"この地にイスラム法で統治するイスラム国を建国する。アメリカなど西欧諸国に対して戦いを挑むつもりはないが、国家樹立を邪魔するなら日本も敵と見なす"と言っていたことを覚えていますね」
取材後、横田氏のコーディネーターとリーダーが問答を始めた。
「10分ほどのやり取りのあと、急にISISに"今すぐ国外に出ろ"と言われました。苦労してシリアに入った当日だったので、"あと1日だけ滞在させてくれ"と頼んだんですが、"今すぐに出ていけ。殺すぞ"と言われましたね」
拠点を出て、横田氏はコーディネーターから詳しい会話の内容を聞いた。
「執拗に"2000ドルで、その日本人を我々に引き渡せ"と言われたそうです。