どうしてそうなった...二・二六事件の慰霊像、今や「女子高生に人気の告白スポット」らしい (2/3ページ)
このあたりでは、夜になると「軍人の幽霊が出る」という噂も一時期あったそうだ。
将校たちが恋を応援してくれる!?そんな二・二六事件慰霊像が、若者たちの間で恋愛にご利益のある「パワースポット」になっているという。
2010年に刊行された『島田秀平と行く!全国パワースポットガイド 決定版!!』(講談社)には、「渋谷の有名告白スポット」として、写真付きでこの慰霊像が取り上げられている。引用しよう。
当時、若くして処刑されてしまった青年将校の霊が今の若者を応援してくれているという説と、2.26=(夫婦ロック)という語呂合わせからきているという説があります」
ちょっとにわかには信じがたい話だが、調べてみるとシブヤ経済新聞の2003年の記事に、若者の間で広まる噂としてこの話が収められている。ただしそのご利益の理由の部分、特に「夫婦ロック」はこの時点では紹介されていない。少し無理のある語呂だけに、こちらは後から付けられた可能性が高そうだ。
だとすれば、なぜ「二・二六事件」の慰霊像が告白スポットになってしまったのか。上記の著書で島田さんが、冗談めかして書いている部分が案外真相に近い気がする。
「渋谷駅からけっこう遠いので、そこまでついて来てくれる時点でかなり脈ありかと思いますが」
当人たちはどう感じているのだろう「汨羅の淵に波騒ぎ 巫山の雲は乱れ飛ぶ 混濁の世に我れ立てば 義憤に燃えて血潮湧く」
青年将校たちが愛唱した、「昭和維新の歌」の一番だ。「巫山の雲~」というのは中国古典に由来するフレーズで、男女が情愛を交わすことを意味する。乱暴に意訳すれば、
「世の中は間違っとるし、男女はイチャイチャして風紀を乱すし、今こそ我らが立ち上がるとき!」ぐらいのニュアンスか。