浸漬酒採用『サントリーチューハイ こくしぼり』グレープフルーツ/オレンジ/レモン&ライムはどれがうまい!?
果実などをじっくり漬け込んだ浸漬酒(しんせきしゅ)と果汁を合体させることによってチューハイの可能性を大きく広げたのがサントリースピリッツ株式会社(東京都港区)による『サントリーチューハイ こくしぼり』グレープフルーツ/オレンジ/レモン&ライム(350ml・オープン価格・2015年2月10日発売)。今回は3つの味を飲み比べしてみた!
先行して発売されているライバルキリン「本搾り」に、コンセプトもデザインももろにぶつけてきたこの『こくしぼり』。どちらのブランドが美味いかの対決は別の機会に譲るとして、まずは『こくしぼり』の中でどの味がオススメかを決定したい!
蒸留酒(スピリッツ)を炭酸水で割ったものが一般的に呼ばれるチューハイ。本来は焼酎ハイボールを略してチューハイだったのだが、今ではウォッカや醸造アルコール(中性スピリッツ)を用いているのが大半で、チューハイの”チュー”に特別な意味は無い。
そうした醸造アルコールを使用した場合は酒税法上はスピリッツ(発泡性)となり、この『サントリーチューハイ こくしぼり』もその仲間。ただ醸造/蒸留したアルコールを使用することにより、純粋アルコールに近くなり、無味に近くなっていくので酒の部分ではどうしてもコクが生まれにくい製法なのは確か。
そうした弱点を補うためにサントリーが開発したのが、いわゆる「こくしぼり製法」である。つまり本来無味に近くなっているアルコールに果実や果皮を漬け込むことによって味わい/うまみと香りを浸出させて果実浸漬酒を生み出した。
そしてそれと濃厚に絞った混濁果汁そのものを合体させることによって、新たな”こく”を生み出したのである。
また通常同じラインナップだと同じ果汁率で同じアルコール分というのが当たり前だが、ここにもまたベストバランスを追求するために、味わいごとに比率を変化させているのも特徴。それではそれぞれを味わっていってみよう。
ちなみにこのシリーズ、飲み方に特徴があって、どれも振らないままいったん逆さに缶を置いて、それから元位置に戻して味わうとのこと。忘れずに実践したい。
●こくしぼり グレープフルーツ
(果汁28%/アルコール分5% グレープフルーツ侵漬酒使用)
プルトップを押し込むと、香り立つのはグレープフルーツの澄んだ香り。
グラスに注ぐと若干白濁した色味。
炭酸はシュワシュワと小気味良く泡立つ。
28%も含有される本来のグレープフルーツ特有の果汁は、まず爽快な苦味となって押し寄せる。かなり切れ味が鋭くドライな印象。
男性的とでも言ったら良いのだろうか、海外の質の良いアフターシェーブローションのような良い香りが際立っているのだ。
したがって男性が飲んでグゥとうなれる本格的な酒の味がする。甘みに関しては期待しないほうが得策だ。
●こくしぼり オレンジ
(果汁37%/アルコール分4% オレンジ侵漬酒使用)
プルトップを押し込むと、香り立つのはほのかなオレンジの香り。シリーズ最大量の果汁37%使用なのだがオレンジ臭はそんなに強くない。でもかなりみずみずしいフレイバーがして、オレンジの主張はしっかりと激しい。
グラスに注ぐと上質なフレッシュオレンジジュースのような鮮やかなオレンジカラーに目を見張る。
炭酸もまろやかで、穏やか。泡立ちはそこそこだが炭酸感は強い。
そしてこれもまたグレープフルーツ同様果皮の持つ苦味が際立っている。ただ香りが甘やかなぶん、女性にも向いていると感じた。
本来のチューハイの味わいに近いのはたぶんこれ。
●こくしぼり レモン&ライム
(果汁11%/アルコール分6% レモン侵漬酒使用)
プルトップを押し込むと、香りはほとんどしない。この製品のみレモン&ライムという表記ではあるが、侵漬酒として漬け込まれたのはレモンのみなのが唯一異色。
グラスに注ぐと炭酸は一番泡切れがはやく感じた。味わいもひときわシンプル。レモンの味はアルコール分とバランスを取り合って、純粋な酒の魅力を感じさせる。ライムフレーバーも香るのだけれど、いたって控えめ。
これぞ大人の男の酒ともいうべき、良い意味で無愛想な味わいが何とも雰囲気がいい。
3種飲み比べてみた感想は、全てにおいて大人向けの本格的なスピリッツをベースにしたカクテルのような味わいがしたこと。
フレンドリーに”チューハイ”と呼ぶにはあまりに硬質な味わいが特徴だった。
そして浸漬酒という手法は、確かに”こく”というべき酒の芯のような味を醸し出している。飲む前はもっと芳醇にフルーティーな印象を持っていたが、飲み方同様見事にひっくり返された印象だ。
女性にはそれでもオレンジフレーバーの甘い香りを感じさせるオレンジがお薦め。
男性は苦み走りたいならグレープフルーツ、自分の魂(スピリッツ)に活を入れたい気分の時にはレモン&ライムを選ぶのが良いのではないか。気持ちだがアルコール分も一番高いし。
またこれだけどれもドライな味わいだと、料理の相性はほとんど問題なくオールラウンドに対応するだろう。
ちなみに記者は男として、ガツンとした味わいで酒感のもっとも強いレモン&ライムがもっとも気に入ったことを付け加えておく。
チューハイ サントリー こくしぼり〈レモン&ライム〉350mlケース(24本入り)