「喪女」のひたむきな努力と悲哀のエッセンス『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』 (2/2ページ)

あにぶ

これは唯一中学時代から会話できていた成瀬優(ゆうちゃん)が「高校デビュー」に成功し、イメチェンし彼氏ができたら、彼女もビッチ呼ばわりです。でも、親友付き合いは続けます(なぜならほかに友達がいないから)。根拠のないプライドと自意識過剰、その裏返しのモテない劣等感がもこっちというキャラを形成しています。『山月記』の「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」そのままです。優ちゃんに対しても、もこっちは、「私のほうが賢い。このバカなビッチめ!」という意識を持っていて、それも行動に出ます。

では、視聴者からもこっちは反感を買うキャラなのでしょうか?

■リアルであるがゆえに共感を呼ぶ

実はこの作品、知名度が上がったのは、日本以外の外国の人が、インターネット上の掲示板にもこっちに対する共感を書いて盛り上がったこともきっかけだったのです(原作は無料のオンラインマガジンなので外国からもアクセスできます)。日本に限らず、自分の国でもこういう人はいるし、自分ももこっちみたいな性格だという共感です。

多くのアニメでは、主人公はいい性格をしていたり、最初はダメでもストーリーを通じて成長し、最後は逆転、目的をかなえます。しかし、もこっちは、最初から最後までゲスのままで自己中心的なキャラクターにブレがありません。
現実の世界では、そういう人もいますし、それだからこそ国境を超えて愛されるのだと思います。キャラクターの成長によるカタルシスではなく、リアルな「ダメさ」を愛する、そういう楽しみ方ができる作品です。

夏休みにいとこのきーちゃんが家に来た時のエピソードは秀逸です。尊敬→失望→嫌悪→憐憫→慈愛、と、きーちゃんのもこっちへの感情が変わる有り様はすさまじいです。もこっちは何をしてしまったのでしょうか!?

【ニコニコ動画】私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪1「モテないし、ちょっとイメチェンするわ」

(あにぶ編集部/リンドウ)

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