ロボットたちの製作・撮影が見られる『インターステラー』の舞台裏 (2/3ページ)
ノーラン監督は、コメディアン俳優であり道化役者でもあるビル・アーウィンを紹介され、これ以上の配役はないと感じたそうです。アーウィンにとって、この制限された動きの中で個性を出すということは非常に難しい挑戦だったことでしょう。
インタビューの中で、アーウィンがノーラン監督とTARSとCASEについて話した際の面白いエピソードを語っています。それはノーラン監督がロボットという呼び名ではなく、「マシン」という言葉で表現していたというもの。動画の冒頭にもあった通り、ノーラン監督がロボットは人間の真似事をするものであり、TARSはそれにあてはまらない個性のある純粋な機械だと常に意識していたことが伺えます。
アーウィンはプリプロダクションの頃からプロジェクトに参加し、これらのマシンの製作に大きく貢献。彼が初めてスペシャルエフェクトチームのもとを訪れたのは、TARSのプロトタイプが作られていた頃だったそうです。
当時のTARSはケーブルワイヤー付きのアルミニウム製で、操作性も良く軽量でしたが、最終的にステンレスを使うということになり、70ポンド(約30キロ)も増量。結局200ポンド(約90キロ)になってしまったそうです。あまりにも重くなったため、ワイヤーではどうにも動かすことが出来ず、スペシャルエフェクトチームは圧縮空気システムを導入することになったとのこと。
こうしてアーウィンやスタントの意見を細かく取り入れて作られた人工知能ロボットは、前方に倒れてしまわないように胸部に支え棒が、足元に操作用の棒が付けられています。こうすることでバランスをとっているようです。そして、考えうるシチュエーションを想定して使用具合をテストし、アーウィンやスタントマンが扱いやすいようにセット面でも工夫していったのが見えます。