「有り難し」を語源とし、その後一般にも広がった「ありがとう」ーー日常にあふれている仏教用語 (2/2ページ)
などなど、新生活というワードに当てはめただけでも身の回りの仏教用語は尽きないのである。
■仏教から離れ、一人歩きをしているうちに次第に解釈も変わり始めた
しかし、これら仏教用語は長い年月を経て、特に『仏教』から離れて一人歩きしているうちに、元の解釈とは違った意味合いを含むようになっていった。
上記で挙げた『説教』は、元々は仏が教え説くことであり、間違いなく正しいことが前提となっている。しかし現在では聞くだけで煩わしい小言、という認識が先行してしまっている。『出世』という言葉は主に会社などの組織内での昇進を指している。勿論、その意味合いが含まれているのは事実だが、仏教本来の意味としては、俗世間を離れ、煩悩を捨て、悟りを開くことを指しているのである。結果として、今現在の言葉の意味とは正反対の面を持ち合わせているのである。
■さて「有り難し」はどのように変化して「ありがとう」になったのか
『ありがとう』という言葉も例に漏れることなく仏教由来の言葉である。
本来は『有り難し』と記し、『有ることが難い・めったにない』から『めったにないことをしてくれて感謝している』という感謝の意を持つに至ったのである。
ここまで読んでくださったことに筆者も『有り難し』の気持ちで溢れんばかりである。
私たちの日常に溢れる仏教用語は数え切れない。あなたが日々口にしているその言葉も、実は意外な側面を持ち合わせた仏の言葉かもしれない。