東国原英夫氏の「圧力」発言に波紋…スギ植林は花粉業界の陰謀か (3/3ページ)

デイリーニュースオンライン

 ワクチン接種で病院や製薬メーカーが大儲けしているというのも「都市伝説」だと指摘されている。

 接種に際しては念入りな問診が必要で、仕入れ値も安いものではなく、病院側が巨額の利益を得られるほど効率的ではない。また、製薬メーカーにしても昨年(2014年)に欧州最大手の製薬会社「ノバルティス」がインフルエンザワクチン部門の売却を発表したことを考えると、とても「金のなる木」とは思えない。

陰謀論の多くが“雑”な言説に終始

 もう一つ、陰謀論としてポピュラーなのが水道水への「フッ素」添加の是非だ。フッ素の化合物を水道水に入れることで虫歯の劇的な予防効果が期待できるとされ、実際にアメリカやオーストラリアの一部で導入されている。だが、日本をはじめとした多くの地域では実現のメドが立っておらず、これが「虫歯がなくなったら困る歯科業界が圧力をかけている」との説を生み出した。

 しかし、日本ではむしろ歯科業界団体がフッ素の添加を「優れた予防効果がある」として政府や自治体に推奨しており、その時点で論理が破綻している。

 また、フッ素に知能障害などを生み出す作用があるとし、共産主義者が国家を混乱させるために添加を画策しているとの説も昔からあるが、大半の左翼系団体は「国民の選択の自由を奪って強制的に添加するべきではない」として添加に反対しており、根拠も理屈もロクに定まっていない雑な陰謀論であることが分かる。

 実際のところ、フッ素の添加をめぐっては国民の選択の自由との兼ね合いや、水道業界団体が「人為的な摂取は健康上の問題がある」との見解を示したことなどが論点となっており、歯科業界が困るなどという話は存在しない。

 センセーショナルな陰謀論は耳目を集めやすいが、刺激的な意見ほど鵜呑みにせず疑ってかかった方がいいようだ。

(取材・文/佐藤勇馬 Photo by Sanjo via Wikimedia Commons)

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