東国原英夫氏の「圧力」発言に波紋…スギ植林は花粉業界の陰謀か (2/3ページ)

デイリーニュースオンライン

実際には圧力をかけるほどの「旨味」なし

「政府は2015年度から無花粉・少花粉のスギを奨励し、植え替え事業に補助金を出す方針を打ち出しています。動きが遅いという指摘こそあれ、陰謀とは無関係でしょう。圧力があるとすれば花粉症薬やマスクのメーカーからですが、製薬会社にとって花粉症薬は売り上げのごく一部でしかなく、マスクも程度が知れている。そのくらいで自治体に圧力をかけるのかは疑問ですね」(製薬メーカー関係者)

 無花粉スギは、突然変異体として1992年に偶然発見された歴史の浅い品種である。スギの全体量から考えると現在の出荷量は非常に少なく、普及後に自然界にどんな影響があるかは定かでない。そのため植え替えには慎重になるべきとの意見があり、それが「反対派」「圧力」との見方をされてしまう部分もあるようだ。

 しかし、東国原氏が全国ネットで「花粉症で儲けている人たちから圧力がある」と言ったのは事実。我々にはうかがい知れない闇が存在するのか、それとも単なる「陰謀論」でしかないのか、何とも判断しづらいところだ。

インフルエンザや虫歯も医薬業界の陰謀?

 これに限らず、医薬業界の「陰謀論」は多い。

 その代表例といえるのがインフルエンザのワクチン。毎年のように国家が新型インフルエンザの脅威をあおり、ワクチンの接種を呼びかけているが、実際は効果がないという説がある。ワクチンは無意味どころか副作用すら生み出し、それを利用して病院と製薬メーカーが莫大な利益を得ているという。近ごろ一部メディアでも「WHO、インフルエンザはワクチンで予防不可と結論」などと報じられ、陰謀論が再燃していた。

「そもそもワクチンは完全に感染を予防するものではない。インフルエンザにはさまざまな型があり、その流行予想が外れれば効果が薄れる。それでも予防に最も効果的であるのは間違いなく、一部メディアの記事に反してWHOがホームページ上に記載しているほど。また、重症化の抑制という観点でもワクチン接種はメリットが大きい」(前同)

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