マンガで職業探訪 第1回「宇宙飛行士」 (2/2ページ)
犯人はチームの誰かか? トラブルは数日間続き、犯人探しに躍起になるチームの雰囲気は、疑心暗鬼で最悪の状況に。
犯人を見つけ出そうと、ケンジが起きて見張っていたにも関わらず、どういうわけか四方八方からアラームの音が聞こえてくるのです。
一方、主人公・六太のいるチームでも、突如として室内にあった唯一の時計が破損。密室環境でなぜ? 不安とストレスが膨張していきます。
実は六太、たまたま犯人を見ていました。時計を壊したのは、今試験の最年長参加者、福田さん。
善良な福田さんがどうして? 六太は思いきって、二人きりになったタイミングで「なぜあんなことをしたんですか?」と福田さんを問いただします。彼の口から出た言葉は……。
「さあ…なんでだろうね」
「もし君がその理由に気付いたら その時は握手でもしよう」
この福田さん、理由なく不可解な行動を取っているわけではありません。なんのことだか分からず、六太はさらに思い悩むことになります。その答えはぜひ、コミックスで確認してみてください。
■「結果」ではなく「過程」を知ることが目的
そもそも、この試験の本当の目的は、優秀な成績を残すことではなく、次々と起こる問題に対して受験者たちがどう対処していくのか、そして宇宙飛行士にふさわしい人間をどう選ぶのか、「過程」を浮き彫りにすることにあります。試験を主催するJAXA(宇宙航空研究開発機構。実在する宇宙研究機関)は、その「過程」を見定めていたのです。
実際の宇宙飛行士選抜試験でも、「アクシデントがあって食事が届かない」「すべての打ち合わせを英語でしなければならない」など、マンガほどハードではないにしても、受験者たちのストレスや不安を揺さぶるような課題が出されるそうです。人は過酷な環境下に置かれると、普段では考えられないようなイージーミスを連発してしまうもの。同じような場所に放り込まれたら、落ち着いて物事を考えらないですよね、きっと。
こうした揺さぶりに耐えられるハートの強さ、そして冷静さを兼ね備えていることこそが、宇宙飛行士の基本条件と言えるのかもしれません。
★記事:ぶくまる編集部