韓国「オンボロ軍隊」ハリボテ実情

朴大統領は任期を3年残して目をそむけたいことだらけ。下げ止まらない支持率に加えこのあんまりな軍事力……。
「朴槿恵(パククネ)政権は、任期を3年残し、すでに"死に体"。朴大統領はもう、すべてから目をそむけたいような心境じゃないでしょうか」(全国紙ソウル支局員)
先日、就任3年目を迎えた韓国の朴槿恵大統領の支持率は"暴落"の一途。その"惨状"から目をそむけようと外遊へ出たのはいいものの、胃痙攣(けいれん)を患って帰国するありさま……。
その間、裏献金疑惑で窮地に立った李完九(イワング)首相が辞任し、昨年沈没したセウォル号犠牲者の追悼集会を終えた市民たちは警官隊と衝突。
「その際、警官らはトウガラシの成分を混ぜた水を市民に浴びせ、警官74人が負傷し、警察車両71台と多数の装備が破損しました。セウォル号の問題のみならず、凋落する経済への市民たちの不満が爆発した恰好です」(同支局員)
今や、韓国経済も"独り負け"の状態だ。
"反日"が災いして、景気回復中の日本経済の恩恵を受けられず、対日輸出額は3年連続の減少。イギリスの研究機関によると、韓国の家計の借金は約118兆円に達し、アジア主要国の中で最悪レベルになったとか。経済誌記者が解説する。
「韓国経済の凋落は、GDPの約2割を占めるサムスン電子の業績悪化が大きな要因。主力のスマホの売り上げ減によって、大幅減益を余儀なくされています」
そして、さらに、その背景についてこう語る。
「サムスンは日本をはじめ、各国の優秀な技術者を引き抜き、あるいは外国製品を分解解析して家電製品を作ってきました。人件費の安い中国に、その"手口"を真似されたら、かないません」
いわば、"パクリ技術"がパクられて危機が訪れたというわけ。朴大統領も目をそむけたくなる現状だが、"見たくないこと"は、それだけではないという。
「その基礎的な工業力の低さが、韓国軍を"ハリボテの軍隊"にしている面もある」(防衛省幹部)
政治・経済問題とともに、もうひとつ目をそむけたくなるのが、その韓国軍の実態なのだ。
「韓国が国産の最新鋭戦車と胸を張り、量産化が決定したK2のオンボロぶりが明らかになってしまったからです」(自衛隊関係者)
K2というのは、韓国が"初の国産戦車"と宣伝したK1戦車を武装強化したタイプ。ところが、基本性能はK1とほぼ同じ。軍事ライターの古是三春氏によると、
「35%程度の傾斜のある坂を上ろうとすると、ジリジリと後ろに後退することが判明したんです。これは、変速機のシステムに問題があったからです」
というありさま。そこで韓国は、トルコ政府に共同開発を持ちかけたものの、トルコ政府も韓国製戦車の性能の悪さを目の当たりにして二の足を踏んだという。
「トルコ政府は韓国との契約を解除し、共同開発先を日本の三菱重工に切り替えました」(古是氏)
自国の技術では心もとないから他国の技術に頼ろうとするのは、家電製品と同じ。それにもかかわらず、その共同開発先に逃げられたのでは話にならない。
しかも、韓国が胸を張る"国産の最新鋭戦車"が、坂道さえ上れないオンボロなのだ。朴大統領が目をそむけたくなる韓国軍の惨状は、それだけではない。
まずは、同じ陸軍の装備品である水陸両用のK21歩兵戦闘車(装甲車)。水陸両用であるはずなのに「渡河演習の際、浸水によって下士官1人が死亡する事故が発生しているんです」(韓国事情に詳しい自衛隊OB)という。
沈没してしまう水陸両用車の次は"潜れない潜水艦"だ。韓国海軍の214級潜水艦は、航海中にボルトが緩む事故を起こし、一時、メンテナンスのために所有する潜水艦すべてが運航不能になっていた。
「海上自衛隊の潜水艦はその静粛性で世界随一のレベルにあります。潜水艦は"海の忍者"と言われるとおり、敵に察知されないのが原則。ところが韓国の潜水艦のスクリューから異常な騒音が発生していたことも判明しています。また、数週間潜り続けられるとされていましたが、わずか数日しか持たないことも判明しました」(同自衛隊OB)
極め付きは、韓国海軍が「独島」(竹島の韓国名)と日本に挑発的なネーミングを付けた強襲揚陸艦だ。軍事ジャーナリストの井上和彦氏が嘆息する。
「アジア最大の揚陸艦と銘打っていますが、不具合だらけです。まず、レーダーが甲板に反射して影(虚偽標的)が発生。対空機関砲が甲板上の艦載機を掃射する事故が起きています」
アメリカにも見捨てられて…
それだけではない。今や、「独島」は、世界のモノ笑いのタネになっている。
「独島の発電機室が浸水し、2基の主発電機が使用不能になったことがあります。2基は修理のため陸揚げされましたが、独島は残った2基のみで運航していたために負担がかかり、発電機室内で火災事故が発生。発電機1基が使用不能となり、残る1基も消火活動の際に水を浴びて、故障してしまいました。これで主発電機がすべて停止。独島は黄海上で漂流してしまったんです。軍艦が海の上を漂流するというのは、世界の軍事史上前代未聞の話です」(井上氏)
このほか、空軍でも、信じられない設計ミスが生じている。空軍の主力戦闘機F-15Kに搭載される空対地ミサイルだ。最大射程は278キロと長く、誤差範囲も3メートル未満という触れ込みだった。ところが、
「ミサイルの誘導波長(GPS)が韓国国内で使用される携帯電波の波長と重なり、場合によっては、携帯を使う国民に向かってミサイルが飛んでいきかねないことが発覚したんです」(前出の古是氏)
それにしてもなぜ、韓国軍の装備はここまでオンボロなのか。
「基礎的な工業技術がないことはもとより、熟練工が育たないこと。韓国企業では労働争議などの問題が起きると、熟練工であっても切り捨ててしまい、それがために組み立ての精度が悪くなってしまうんです」(日本企業関係者)
たとえば、F-15K主力戦闘機。アメリカから部品を持ち込み、韓国国内で組み立てられたが、その組み立て精度の悪さにより、着陸装置のランディングギアが折れるなどのトラブルが続発したという。古是氏が、さらに内情を明かす。
「ほかにも、製造するメーカーが、軍の求める仕様を勝手に変更し、浮いた費用をピンハネして納入するようなケースもあるんです」
こうなると、経済の凋落で今後、軍事予算が見直されると、オンボロ化に拍車がかかりそう。さらに――。
「このほどアメリカ国防総サード省の報道官は、THAAD(サード)(地対空ミサイル)の朝鮮半島配備を見合わせると受け取れる発言をしました。THAADは、高度150キロ以上から飛んでくる弾道ミサイルを迎撃する最先端システムで、主に北朝鮮の脅威に対応するためのものです。ただ、同システム配備で自国権益が侵されると危機感を抱いた中国が横ヤリを入れ、韓国側が"判断不能"に陥ったんです。これまでの日米と中国、どっちつかずの"こうもり外交"のツケが回ってきたんですよ」(外務省筋)
かくして、アメリカからも見放され、自国のオンボロ軍隊だけで国土を防衛しなければならなくなった韓国。経済と軍隊がこの状況では、朴大統領の胃もたまったものではないだろう。