第三十四回 日本がAIIBを蹴ったワケ。出資先としての魅力は? (3/3ページ)

タブロイド

AIIB騒動の中で、英国がアメリカを裏切ってAIIB側についたとか、その後雪崩を打って欧州諸国がAIIBに参加したと報道されていますが、これは、AIIBの発注する仕事が欲しいだけです。
欧州諸国がAIIBから資金を貰ってインフラを作ってもらうという従属的立場ではありません。

また、いわゆるBRICs諸国の中国以外(ブラジル、ロシア、インド)が全体の8%を占めています。これは独自の動きをしがちな大国であって、必ずしも中国のコントロール下に入るとは思えません。

「その他AIIB諸国」10%の中にも、産油国など資金的に豊かな国が多く含まれていて、これらの国はお金が足りないわけではないので、中国からの融資が喉から手が出るほど欲しいというわけではありません。
こう考えると、AIIBで中国主導の融資を付けてもらって発展したいという「中国傘下」の国は案外少ないのです。

こうしてみると、機能としても巨大な自由貿易圏を形成し、経済融合が進めば相乗効果が大きく期待できるTPPを日本が優先し、ガバナンスが不透明で通常の商業ベースで投資採算が悪い(投資採算が良い案件ではAIIBを使わず、民間ベースでインフラ整備が進むため)案件ばかり抱えてしまいそうなAIIBを後に置いた日本の政策の意味がわかります。

AIIBは民間資金も動員して投資規模を拡大する旨の報道もありましたが、私たち個人が投資先を考えるにあたっては、AIIBが今後発行するかもしれない個人向けの債券その他の金融商品より、自由貿易圏で成長余地のある投資先を検討した方が賢いのではないでしょうか。

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