脳の病気のせいで性格が「親切になりすぎちゃった男」の話 (2/3ページ)
ほかにも、脳の損傷で気前がよくなった人の特徴しては、
1. 環境の変化に敏感だが、そこから恐怖や不安などを感じない
2. 失敗から学ぼうとする気がないため、貯金が尽きても気にしない
3. 衝動をおさえることができないので、思いついた瞬間にお金をあげてしまう
といった感じ。ちなみに上記のAさんの症状はいまもおさまらず、「わたしは死を間近で見た! もっと高次な精神を得たいんだ!」と、完全にスピリチュアルな方向に暴走しているみたい。
・脳卒中のあとに宇宙との一体感!?
ここで思い出したのがジル・ボルト・テイラーの『奇跡の脳』という超おもしろい本。やはり脳卒中に襲われた著者が、倒れた直後から「宇宙との一体感」とか「魂の波動」としか言いようのない体験をしたというですな。
・脳の衝動コントロール機能が弱った?
ただし、テイラーさんはバリバリの脳科学者なんで、そのへんのスピリチュアル体験を冷静に見つつ、脳卒中の特性を活かして以前よりバランスの取れた人格に変わっていくのがおもしろいところ。こういった話を読むと、スピリチュアル系の人が言う体験って、脳の衝動コントロール機能が弱っただけの状態なんじゃね? とか思ってしまうわけであります。
・スピリチュアルへ向かう機能
実際、初期仏教や禅の世界でも「瞑想してりゃ誰でも至高体験はできる」ってスタンスでして、そのうえで「至高体験とかにとらわれず観察を続けるのが大事」という主張になっております。誰の脳にもスピリチュアルっぽい方向へ向かう機能がついてるんだけど、あくまでそこが目的ではないんだ、と。