ついにお小遣いも電子マネーの時代に!イギリスで現金派が減少中
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幼稚園、小学生の子を持つママたちにとって、“子どもたちにお小遣いをあげるかどうか”は難しい問題です。
毎月決まった額をあげる、お手伝いをしたらあげる、ほしいものがあるときに必要な分だけあげるなど、家庭ごとにルールが違います。
ちなみに、金融広報中央委員会が平成22年に行った調査では、小学校低学年児童の79%がお小遣いを「もらっている」と回答。
内訳は、「ときどき」が最も多く58.5%、「月に1かい」が13.2%、「1しゅうかんに1かい」が9.2%。1回にもらう金額は中央値で300円でした。
イギリスにも“お小遣い論争”は存在しますが、日本とはちょっと様子が違うよう。今回は、イギリスのニュースサイト『The Telegragh』を参考に、イギリス流の“お小遣い論争”をご紹介します。(1£=191円で計算)
■イギリスは現金よりキャッシュレスが多い
最近の調査で、イギリスの8~15歳の子どもたちのお小遣いが2年連続で下落していることが明らかになりました。長期的に見ても、2005年をピークにお小遣いは下落傾向。
2000年台後半、リーマンショックに端を発する世界不況がありましたが、お小遣いの水準も不況による親たちの懐事情と関連しているようで、ホッとしている、といった声もちらほら。
しかし、悩ましい問題もあります。子どもたちのお小遣いの金額が下がっただけでなく、定期的にお小遣いをもらっている子どもの数自体も減っているのです。
調査によると、お小遣いを毎週もらっている子は昨年の82%から4ポイント減の78%でした。
これにはデジタル化も影響しています。イギリスは今や、キャッシュレスが現金払いを上回るデジタル社会。学齢期前の子どもでさえ、オンラインでお金を使えることを知っています。
現実のお菓子屋さんやおもちゃ屋さんと違い、そうしたお金のやりとりには現金を使わないので、“お金を使う”という感覚が育たないのです。
■子どもの金銭感覚を育てたい“現金”派の声
そんなデジタル化の弊害が見え隠れする現状ですが、伝統的な意味でのお小遣いを重視する向きもあります。
たとえば英国国教会では、将来借金で苦しむ人を減らすためにも、お金にかかわる教育は非常に重要だと考えています。
国際銀行・INGグループがヨーロッパ全土で行った調査では、子どもの頃お小遣いをもらっていた人ほど大人になって貯金する傾向にあることが判明しました。当座預金残高を超えて銀行から振り出すことも少なかったといいます。
この調査を受け、国教会は「早い時期から子どもたちにお金の大切さを教えなければいけないが、カードやネット上でやりとりされるお金には現実感がない。
現金を自分で扱えば、現金を渡さないことよりもずっと、子どもたちにお金の使い方を学ばせることができる」との見解を示しています。
■金銭感覚が身に付く決済アプリが大ヒット
しかしイギリスでは、この“お小遣い論争”に終止符が打たれる日が近づいています。
この2年で現金からデジタル会計へと移行している動きに対応して、2つのアプリが開発され、急速に普及しているのです。8歳以上の子どもたち向けのとても基本的なオンライン決済アプリ、『Osper』と『goHenry』です。
このアプリは、子どもたち自身が預金口座やデビットカードを通じて、そして両親が口座を通して、どちらも使用可能。
『goHenry』はVisaカード、『Osper』はマスターカードと連携し、子どもたちはプリペイドカードを使ってオンラインや店舗で決済します。
月に2£(382円)ほどの手数料がかかりますが、スマホやタブレットで支出記録も確認でき、親がお店やサイトを制限したり、1回の会計での上限金額を設定したりできます。
このアプリの登場で、もはやイギリスでは子どもにお小遣いを現金で手渡す親は少数派になってきているのだそうです。
いかがでしたか? 小学校低学年くらいの子どもたちが決済アプリを使っているという現状は、日本ではまだ現実味がないかもしれません。しかし、デジタル化は急速に進んでいます。
ちなみに、冒頭でご紹介した金融広報中央委員会の調査では、日本の子どもたちの堅実さが伺える回答も。
「お小遣いがたりなくなったとき、どうしますか?」の質問に、「かいたいものを、がまんする」(48.2%)に次いで多かった答えは「おてつだいをして、お小遣いをもらう」で、22.6%。
「ほしいものをがまんすることもひつようだとおもいますか」には87%が、「たかいものがほしいときには、お金をためるべきですか」には62%が「そうおもう」と答えているのです。
イギリスのようなデジタル化の波はいずれ、日本にも押し寄せるでしょう。子どもたちには、その波に飲まれず健全に成長していってほしいものです。
(文/よりみちこ)
【参考】
※Pocket money – why it needs to survive in the digital age―The Telegragh