医師の手で記憶の修正が可能になる時代がすぐそこに!? 記憶の裏にある方程式が発見される(スイス研究) (2/3ページ)
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脳は、通常日中の活動を睡眠中に再生し、例えば新しい活動を補強し、学習するといったことを行う。フランスの研究者によるマウスの実験でも、この睡眠中における記憶の再生プロセスが利用された。
研究者は、電極を使って、マウスが”アリーナ”を探索するときの細胞の活動をモニターした。そして、マウスの睡眠中も同様に脳の活動をモニターし、特定の部位の細胞が発火したときに、脳の報酬系を電極で刺激した。マウスは目を覚ますと、すぐさま報酬を感じた場所へと走って行き、心地よい記憶が人工的に形成されたことを証明した。
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将来的にこれと同じ技術を用いて人間の記憶を修正し、辛い記憶で苦しむ人などを手助けできるようになるかもしれないという。
●人間と同じくハチも虚偽記憶を形成する
人間がありもしない記憶を思い出すのと同様に、ハチも偽の記憶を形成することが知られている。
ロンドン大学クイーン・メアリーは、特定の模様を持つ花から餌が得られると予測するようマルハナバチを訓練した。その後、餌を得られる模様を混ぜ合わせた花を用意すると、マルハナバチは訓練直後は餌を得られる模様の花にしか集まらなかったが、日数が経つにつれて餌を得られない混合模様の花にも集まるようになった。
このマルハナバチの誤った長期記憶は、人間でも観察されている記憶違いの情報と同じものだ。こうした記憶の誤りは、定期的に複数の記憶が関連する生態を持つ動物には一般的であろうと考えられている。これは人間以外の動物で虚偽記憶が形成されることが確認された初めての事例である。