【アニメキャラの魅力】傲慢なのに憎めない!?眉目秀麗の女賞金稼ぎ「フェイ・バレンタイン」の魅力『カウボーイビバップ』 (2/2ページ)
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裏切られるくらいなら裏切る、騙されるくらいなら最初から信用しない。自分を強く見せようとする中で時折垣間見えるそんな弱さが、フェイの魅力をさらに引き立てます。
■「自分の居場所」を探す理由
スパイク達とフェイが出会った頃、彼女は1か所に留まることのできない「ジプシー」を自称していました。実際にはそれは嘘だったのですが、物語を全て見終えた後になると、その嘘は自分に言い聞かせるためのものだったようにも思えます。
その理由は、フェイがとある「特殊な事情」により記憶を失っているため。その「特殊な事情」は彼女の抱える莫大な借金の理由の一つにもなっています。自分が何者であるか、どこに帰るべきなのかわからない。そんな彼女にとってビバップ号やスパイク達仲間がどんな存在だったのか、それは物語の終盤にフェイ自身の口から語られます。
「あたし・・・記憶戻ったの。でも・・・良いことなんて何もなかった。帰る場所なんて・・・どこにもなかった。ここしか帰る場所がなかった!」
そう、ビバップ号はフェイにとって、記憶も無く、(少しネタバレになってしまいますが)知り合いもいないこの時代において、唯一の「帰る場所」になっていたのです。「帰る場所」とはつまり「心休まる場所」に他ならないのではないでしょうか。はねっ返りで性格も傲慢、いつも文句と愚痴ばかり言っている彼女ですが、それでもビバップ号に戻ってきたフェイ。ビシャスとの戦いに赴くスパイクを本心から止めようとするフェイ。素直になり切れない女性が本心をさらけ出す瞬間は、とても魅力的で、どこか悲しささえ感じさせられます。
フェイの魅力は、彼女の過去が紐解かれていく中でどんどんと増していきます。15話の「マイ・ファニー・バレンタイン」、18話の「スピーク・ライク・ア・チャイルド」、23話の「ハード・ラック・ウーマン」は、フェイの過去と記憶について深く関わってくる話となっています。美しく利己的で謎の多い女。それが「フェイ・バレンタイン」なのです。
【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】
★記者:サイコロ親分(キャラペディア公式ライター)