飼い主に協力しない相手は嫌い?イヌが他者を評価する基準が判明 (2/3ページ)

FUTURUS

次の条件(援助拒否条件)では、飼い主が援助を求めるところまでは同じだが、応答者は数秒間顔をそむけて、援助を拒否。飼い主は作業を続けるもフタを開けることはできなかった。

もう1つの条件(統制条件)では、飼い主はフタ開け作業のあと、しばらく手を止めた。この間、応答者は理由もなく顔をそむけ、飼い主はその後もフタ開けに成功することはできなかった。2番目の援助拒否条件との違いは、飼い主が援助を要請したかどうかだ。

いずれの条件でも、この間反対側には中立者が下を向いて座っていた。そして演技終了後、応答者と中立者は同時に手のひらにおやつを載せて差し出し、イヌがどちらの人物からおやつを取ろうとするかをテスト。飼い主は下を向いて指示を出さないようにし、1頭につき4回行われたということだ。



■ 飼い主と他者のやり取りを見て協力的でない人物を避ける

援助条件と統制条件ではイヌはでたらめに人物を選んだが、援助拒否条件では、高い頻度で応答者を避けて中立者からおやつを取る結果に。イヌは、飼い主と他者のやり取りを見て、協力的でない場合にはその人物を避けることが分かったのだ。

取り出そうとした物体は、イヌにとって価値のない物体、つまりイヌの興味を惹かないもの。また、イヌはどちらの人物からもおやつをもらうことができるので、自身の利益に基づく選択ではない。そのため、イヌは直接自身の利益には関わらない場面で、第三者の感情的な評価をし、嫌な人物を避ける、という行動を示したということができる。自身の利益につながらない場面で、このような評価をすること示されたのは初とのことだ。

研究者は今回の発見の意義について次のように話している。

こうした第三者的評価はヒトのような発達した協力社会を可能にする一つの要因です。

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