年金機構125万人個人情報流出! 闇社会が狙う「年金サギ」の手口 (3/4ページ)
「実は、詐欺に引っかかったことのある高齢者だけをまとめた"名簿"が裏取引されていて、一度騙された人を何度でも引っかけようとするんです」
出会ったが最後、蟻地獄のごとく金を搾り取られるなどという悲劇に遭う可能性を少しでも低くする方法を、特殊詐欺に詳しい紀藤正樹弁護士が話す。
「実は、留守番電話がすごく効果的なんです。詐欺集団は留守録を嫌がって、電話を切ってしまいますから、常に留守番電話にしておき、電話が来た場合は、相手の声を聞いてから出るといいと思います」
安倍政権と詐欺の意外な接点
特殊詐欺が横行している一方で、対面詐欺がなくなっているわけではない。
今回の年金流出に絡んだ対面詐欺も、これから十分に起こりうるという。
「日本年金機構の職員を名乗って、対象者の自宅を訪問。"このたびは本当に申し訳ありませんでした"と土下座謝罪なんかしてから菓子折を渡せば、詐欺師だと疑わずに信じる人は多い。信じ込んだ人間に、"年金の振込実態を確認するため、通帳を拝見してもよろしいですか?"と聞けば、簡単に預けてくれる。あとは、金を引き出せばいいだけだから」(長澤氏)
もし、少しでも「怪しい」と感じ、断ろうとしても、詐欺師は別の手段に出る可能性があると長澤氏は言う。
「断るべくドアを閉めようとしたり、警察に電話しそうになった場合には、力ずくで脅すんだよ。老人からすれば、力で勝てると思わないから、さらなる暴行を匂わせて、"この人たちと関わりたくない"と思わせれば、あとは"お金さえ払えば、この場が終わる"と感じ、仕方なく金を出してくれるよ」
これではもはや詐欺ではなく恐喝としか言いようがないが、似た例はほかにもあるという。その一つを、長澤氏に教えてもらった。
まずは、実行犯が対象者に接近、「すいません、一瞬だけ、これを持っていてもらえませんか?」と無理矢理カバンや紙袋を手に持たせ、別の人間が隠れて、その様子をカメラで撮影するのだという。
「翌日、その対象者宅を訪問、撮影した写真を出して、"覚醒剤密輸や盗難事件などに加担した証拠を持っている。警察に突き出すぞ"と脅すだけなんだ。