現代映画のCGに感情移入できない理由は脳の問題? とその論争 (2/5ページ)

Kotaku

私たちの脳は作られた画像を処理する上で勘違いを起こします。映画は私たちの感情を刺激するものです。これは、私たちが見ている映像を「信じられる」と判断した場合にのみ発揮されます。


しかし、「嘘っぽい」と感じると、途端に全てが鈍り始めるのです。私たちは「これは凄いものを見せられているのだ」という理解はできますが、映画が持つ魔法の力は発揮されず、リアクションも悪くなります

CG技術の発展で、製作側はコンピューターを使い、CGと実写の境界線をできる限り埋めて、よりリアルに見せることが可能になりました。しかし一方で、その技術を使いすぎ、今やシーンの全てが極限までギラギラと磨かれすぎているとも言っています。さらには「今のCGIはより美しく、より印象的で、より嘘っぽい」とも。

ここで、2003年の『ハルク』と2008年の『インクレディブル・ハルク』の映像が例として登場します。そしてどちらの映像が好ましいか、という話題に。StoryBrainは「見た人全員が、CGがはるかに雑にも関わらず2003年版のハルクと答えるであろう」と断言。この理由を下のように説明しています。

2003年当時、コンピューターが再現できたのはハルクのみ。つまり、このシーンはCGのハルクが普通の背景の中に挿入されている状態です。一方の2008年版は、CGのハルクが炎や煙といったエフェクトの中、時にはギラギラしたCGで再現された背景の中にいます。


私は日中の街中を歩くことは多々ありますが、暗くて煙の立つ荒れ果てた街中を歩いた経験はありません。つまり、2003年版の方は自分の経験と照らし合わせて脳が「信じられる」と判断し、自分が求める「街中で暴れるハルク」という「見たいもの」として解釈するのです。しかし、2008年版ではそういった「親近感補正」なるものが働きません

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