国連制裁も「どこ吹く風」…北朝鮮が加速させる“アフリカ・ビジネス”
北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の日米韓次席代表会合が31日、東京で開催される。3カ国は最近の北朝鮮情勢について意見交換し、緊密な連携を確認する見通しだ。
一方、北朝鮮の方はと言えば、ミサイル発射基地に新たな発射台を建設し、ロケットのエンジン燃焼実験などを行っている。
北朝鮮がここまで強硬になれるのは、単なる強がりの部分もあろうが、経済制裁を受けても完全に干上がることは無い、という自信があるからでもある。
たとえば、北朝鮮はアフリカを舞台に、外貨獲得ビジネスを活発に展開している。とくに驚かされたのが、北朝鮮が赤道ギニアから30億ドル規模のIT事業を受注したというニュースだ。
赤道ギニアはアフリカ第3の産油国であり、資金は豊富だ。この事業はテオドロ・オビアン・ンゲマ・ンバソゴ大統領が直接推進しており、同大統領は将来的に、アフリカを網羅するネットワークの構築を目指しているという。
また、北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)外相が最近、アフリカの友好国を歴訪し、赤道ギニアやナミビアを訪れた。ナミビアには北朝鮮の武器商社の要員が常駐しており、「秘密裏に弾薬工場を建設している」との情報もある。
このようにアフリカには、北朝鮮と軍事的に深く結びついた国が多く、国連の制裁決議も「どこ吹く風」だ。第4次中東戦争の際に北朝鮮が空軍パイロットの「助っ人」を送ったエジプトも、国連制裁に協力的とは言えない。
北朝鮮とアフリカ諸国の関係の深さをうかがい知るエピソードがある。ある韓国人がビジネスでアフリカ某国を訪れたところ、相手のアフリカ人から「金日成(キム・イルソン)将軍」の話題を持ち出された。さほど韓国と関係の深くないアフリカ人の中には、「コリア(korea)といえば金日成」という強烈なイメージを持つ人もおり、そのことに当の韓国人はショックを受けたという。
それにしても、北朝鮮のアフリカ・ビジネスと言えば、従来は武器取引や、独裁者のための豪華な宮殿や銅像の建設と相場が決まっていた。
北朝鮮が赤道ギニアを足場に、今後どのようなITビジネスを展開するのかが気になる。
日本ではこうした情報を主要メディアがまったく報じず、日米韓が対北制裁を行えば北朝鮮がいずれ音を上げるかのようにミスリードしがちだが、実態は大きく異なる。北朝鮮に圧力を効果的に加えたいのなら、中東やアフリカでの動向に関する情報の精査も必要だろう。