犬の肉球から漂うポップコーンのニオイ、この原因は?(米英研究)
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犬を飼っている人なら嗅いだことがあるだろう。犬の肉球からはなんとも香ばしいポップコーンのようなコーンチップスのようなニオイがする。このニオイが好きでついついクンクンしてしまう飼い主もいるそうだ。
このニオイのもとはいったい何なのだろう?実は最近、その原因を巡ってちょっとした議論が繰り広げられた。ことの発端は、米シカゴの動物行動学者スティーブ・デール氏のブログを読んだ読者が、犬の足からポップコーンの匂いがする原因について質問したことだ。これが大反響を呼び、各所から様々な見解が寄せられた。実のところ、その原因は専門家でさえも首を傾げてしまうものらしい。
酵母説
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例えば、ある専門家は、匂いは犬の、特に子犬の耳や手で繁殖する酵母が原因であると考えている。
細菌説
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一方で、プロテウスという腸内細菌の一種が原因であるとする説もある。つまり、犬が糞を踏んだことで手に付着するのだ。プロテウスは犬の抗生物質耐性の原因になると専門家が懸念を表明したこともある代物だが、これはわずかに甘いトウモロコシのような匂いがする。
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プロテウスミラビリス
別の専門家は、犬は素足で歩き回るうえ、足先も舐めることから、細菌が付着し、身体の他の部分よりも強い匂いを放つと説明する。
英リバプール大学の動物微生物学者ニコラ・ウィリアムズ教授は、彼自身がこうした匂いを感じたことはないと前置きしながら、爪先や足の蒸れやすい部分に潜む細菌の大量発生が原因であろうと述べている。
例えば、シュードモナス菌の匂いは、ポップコーンや、お菓子のバブルガムと表現される。こうした匂いは、細菌が成長や代謝をする際の副産物として作り出される揮発性の高い化学物質だ。
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シュードモナス菌
ウィリアムズ氏によれば、実験室では揮発性の化学物質の匂いを嗅いだり、それを検出する機器を用いて細菌の特定を行うことがあるという。つまり、匂いは細菌の指紋代わりに利用されているらしい。
感染症説
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しかし、やはりリバプール大学の動物皮膚科医ヴァネッサ・シュミット博士は、細菌の匂いは感染症の結果である可能性が高いと指摘する。片利共生的な細菌が犬の足に存在することは確かであるが、その数は少なく、匂いと関連があるとは思えないそうだ。
よく知られた匂いは、感染症やシュードモナス菌の過剰繁殖が原因であるが、それは耳や皮膚の弛んだ箇所からするもので、足先から匂ってくるケースは見たことがないという。彼女はあくまで仮説であるが、耳の中を掻こうとして足を突っ込んだ結果、膿状のシュードモナス菌が付着したのではないかと推測する。
犬同士のシグナル説
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動物皮膚科医のティム・ナトール博士は、犬の匂いを身近なポップコーンに例えたのではないかと考えている。彼によれば、犬の体臭は皮脂に含まれる脂肪と油の組み合わせと、皮膚に潜む細菌の種類によって決まる。細菌は皮脂を分解し、これによって匂いの元となる揮発性の物質が生じるのだ。こうした匂いは犬それぞれによって異なり、恐らくは犬同士が個体を見分ける重要なシグナルである。
犬の肉球のニオイをチェックして病気予防
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通常人間がそれを嗅ぎ分けることはできないが、飼い主の中には愛犬の匂いが分かる人もいるらしい。だが、皮脂と細菌のバランスが崩れると、鼻にツンとくる刺激臭に変わることがある。したがって、そのような変化があった場合は、皮膚病や感染症、あるいはホルモンに関する障害の初期のサインである可能性がある。
ちなみに、これは雨に濡れた犬の体臭が強くなる原因でもあるそうだ。被毛に潜む細菌や酵母が揮発性有機分子を作り出すが、これが雨によって放出されるというわけだ。
via:dailymail・原文翻訳:hiroching
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