灼熱の太陽のもと、思いっきり遊べる日焼け止めはどれだ！？　今人気のスプレータイプの使用感を比較するべく用意したのは資生堂『ANESSAパーフェクトエッセンスUVスプレー』、ビベッケ『全身まるごとサラサラUVスプレー』、KOSE『サンカット日やけ止め透明スプレー』の3種類！　それぞれの使用感や特長を実際に体感してみよう。

■日焼け止めスプレーの基礎知識
現在、日本で売られている日焼け止めにはどれも「SPF」（Sun Protection Factorの略）という数値と、「PA」という紫外線防止効果を示す値が記載されている。数値が高ければ高いほど、＋の数が多いほど女性としては購買意欲をそそられる。

「SPF」の最大値は50。高ければ高い方がいい、そんな風に思いがちだがSPFは防御力のレベルではなく「効果が持続する時間の長さ」を意味する。SPF50の日焼け止めを使用する場合、普通の肌色の人で25分×SPFの数値50＝1250分、約20時間の紫外線防止効果が持続するということ。朝起きて日焼け止めを使用し、日が暮れるまではだいたい12～16時間程度と思えば20時間の効果は十分すぎる。また「PA」の＋の意味は、＋が1つで「効果がある」、2つで「かなり効果がある」、3つで非常に効果があるの三段階表示。今回比較する3種類はどれも「APF50　PA＋＋＋」なので、表記上はどれも日本最強だ！ あとは価格と効果がどう違うのか？ 早速比較検証してみよう！

■高級志向の資生堂『『ANESSA』

まずは日本を代表する化粧品メーカー・資生堂による『ANESSAパーフェクトエッセンスUVスプレー』をチェック。購買層のメインターゲットである30代・40代から絶大な人気を誇るモデル長谷川潤さんがCMキャラクターを務め、そのパッケージにも登場！　「潤ちゃんみたいにきれいになりたい！」そんな女性たちの心をわしづかみ。お値段はご存じの通り、日焼け止め市場でもトップクラス。1本（70g）税込1944円と化粧水やファンデーションなどと変わらないお値段。

見た目はスマートで夏らしい水色が涼しげ。握りやすい細身のスプレー缶は、使用前に上下に強く振る。腕に向かってスプレーを噴霧してみると、白い霧が勢いよく出てきた。さかさまにしても使えるから、首の後ろや背中、足にも使いやすい。「超微香性」のアネッサは、ファンデーションやチークのようなほんのり甘い香り。控えめなので男性が使っても気にならない程度。

その使用感は、日焼け止めの成分が肌につくとやや白っぽくなり、指先や手のひらを使ってなじませる必要がある。肌になじんだら、2分後にはさらさら！　肌の表面にわずかにツヤが出て、肌がキレイに見える。手を洗うのが面倒だからスプレーを使うという人には向かないかもしれないが、美肌効果は他商品と比べて唯一実感できた。高いお値段にも納得の質。



■コスパ最強のビベッケ！
続いてはビベッケ『全身まるごとサラサラUVスプレー』。イラストが描かれたかわいらしいスプレー缶で、1本（150g）税込1285円。アネッサの2倍以上の大容量で、ティーンも購入しやすい低価格なお得サイズ。その大きさから、完全に自宅用だとわかる。ただしこれよりさらに大きい300サイズも存在する。

スプレー缶を上下に振り、腕に向かって噴射してみる。色は無色ですごく自然な使い心地だが、噴射時のアルコールの香りがとても強く、虫除けスプレーのようだ…。顔につけるのは抵抗があるが、肌になじむとにおいがまったくなくなったのでおでかけには問題なし。

肌につけた後さらさらになるまで、わずか1分！　「瞬速さらさら処方」のネーミングはダテではなく、3種類の中で最も速く乾いた。それに日焼け止めを使っていることが見た目でまったくわからない。液体の日焼け止めを塗ったときのテカリや白浮きがなく、とても自然。

腕や足、背中にたっぷり使えるということで、コストパフォーマンスの面ではビベッケのひとり勝ち。家族みんなで使うために、1家に1台がおすすめ。


■平均的なKOSE、ベタつきも…

ラストはKOSE『サンカット日やけ止め透明スプレー』。こちらはCM女王・上戸彩さんがイメージキャラクターを務めている商品で、昨年に引き続き今年も「BIGサイズ」が登場。1本（90g）税込1069円。インターネット上のクチコミでは「べたつく」と辛い評価がたくさんあるが、実際はどうなのだろうか？

こちらもスプレー缶を上下に強く降ってから、腕に向かって噴射する。3商品の中では唯一、噴射時の香りが無臭だった。色も透明なので、さっとスプレーするだけで肌になじませることができ、手が汚れない。しかし10分以上経っても日焼け止め特有のべたつきが残り、30分以上経ってようやく、触れても違和感がないくらいにさらっとなった。スプレーした部分はつやっとするので、日焼け止めを使っていることは見てとれる。


■総評 ： 出掛ける前に玄関でプシュ！なら『ビベッケ』最強か？
ドラッグストアに行けば、液体の日焼け止めはだいたい600円～800円くらいで購入できることに対し、スプレー缶は寿命の割に価格がお高め。それでもなお、スプレーを選ぶのには「手軽さ」のメリットが大きいと思う。その部分でいうとやはりコスパ抜群でたっぷり使えるビベッケ『全身まるごとサラサラUVスプレー』に軍配があがる！
ビベッケの全身まるごとサラサラUVスプレー SPF50+ PA++++ 150g 本来は3商品の中間になるべきKOSE『サンカット日やけ止め透明スプレー』はべたつく時間が長く、スプレー缶ならではの魅力が感じにくい印象で残念…。

効果を実感した上での指名買いは『ANESSAパーフェクトエッセンスUVスプレー』。お値段は高いが、高いなりの魅力はある。海やキャンプ、野外ライブなどのかなり強烈に日焼けするときをはじめ、キレイに見せたいデートのときに限ったスペシャルなものになりそう。容量の少ない小さめボトルも持ち歩きにはむしろ最適。


次に日焼け止めスプレーを購入する際には、ぜひご参考にされたし！