【衝撃の事実】ドライブに欠かせない「カーナビ」は最初は軍用だった! (2/2ページ)
いまでは子供用の携帯にも利用されていますが、
・従来の方法 … 出発地点をもとに、現在地を「相対的」に割り出す
・GPS … 現在地の「絶対的」な座標を確認する
の違いから、GPSは圧倒的に高精度。従来のシステムにもさまざまな工夫がなされていましたが、衛星と通信し、時間差で位置を割り出すGPSのほうがはるかに理にかなった仕組みです。
なぜ1990年までGPSが使われなかったのでしょうか? それ以前はGPSが存在しなかったと考えるのが順当ですが、開発されたのは1970年代の話で、「軍用」だったため民間利用が許されなかったのです。
GPSは海上でも砂漠でも電波が届く限り位置を割り出すことができ、つまりは地球上のほとんどの場所で使えることを意味します。そのためアメリカはGPSを軍用に開発したのです。ところがソ連との冷戦が終わるとGPS製品の需要は大幅に落ち込み、メーカーは大打撃…そこで犯罪に使われないよう精度を下げることを条件に、民生品にも使えるようになったのです。
これに着目したのは日本の音響メーカーで、アメリカのGPS受信機メーカーと手を組み「カーナビ」を製作、いまでは欠かせない存在になったのです。ある意味で「不要品」から生まれたカーナビを手本に、身の回りのものから「発明」してみるのもおもしろそうですね。
■まとめ
・世界初のカーナビは、日本の自動車メーカーが作った
・ジャイロで方向を、タイヤの回転で距離を割り出す仕組み
・GPSが使われたのは25年前の1990年
・需要が減った「軍用品」から、現代のカーナビが生まれた
(関口 寿/ガリレオワークス)