フジテレビの”スクープ優先主義”に警視庁が激怒? 出入り禁止の事態に発展か

デイリーニュースオンライン

まさに「とくダネ!」だった(写真はフジテレビHPより)
まさに「とくダネ!」だった(写真はフジテレビHPより)

「殺人や強盗などの凶悪犯罪を担当する警視庁の捜査一課は、ある意味最も大事なニュース源。民放や各新聞紙社は記者クラブに属し、毎日警視庁に詰めて情報をとってくるのですが、そこからフジテレビの記者が消えた」

 こう話すのは、他のテレビ局の社会部記者だ。

 記者クラブとは各テレビ局や新聞社にラジオ局、通信社などの大手メディアの記者が所属する組織のことで、中央省庁や国会などに設置されている。

 今回、「フジテレビの記者が消えた」と言われている警視庁捜査一課の記者クラブでは都内で事件が起きた時に、所属記者を対象に会見や懇談会を開いて情報公開をしている。事件の概要、被害者や加害者など事件に関係する人の名前、時には住所などの情報も開示。つまり、記者クラブに属していれば、いち早く捜査状況が分かり、取材が進めやすいという大きなメリットがあるのだ。

“顔はぎ事件”の重要参考人インタビューが弾き金

 したがって記者クラブからの離脱は、基本的にありえない事態と言える。フジテレビの記者がクラブから消えた理由を前出の記者が話す。

「11月13日に発覚した“顔はぎ事件”の重要参考人である、同居人のニューハーフ女性の顔出し独占インタビューを12月7日の『とくダネ!』、『グッディ!』で放送しました。それが警視庁の怒りを買ってしまい、フジテレビは捜査一課の記者クラブへの出禁を言い渡されたのです」

 “顔はぎ事件”とは、東京都・福生市で元女性の土田芳さん(38)が顔面の皮膚をはがされ、頭に青いビニール袋をかぶされた状態で見つかった事件だ。“養子縁組”という形で事実上の“結婚”生活を送っていた同居人の土田花さんが遺体を見つけたことで発覚した。

 事情を知る人は語る。

「実は『とくダネ!』放送直後に警視庁からフジテレビ社会部にクレームの電話が一本入りました。そこで『グッディ!』までは独占インタビューを放送するが、報道部が管理する夕方の『みんなのニュース』では放送しないことに決定したそうです」

 フジテレビ関係者は記者クラブ出禁の事実を認めた上で、締め出しのしわ寄せが現場に来ていると嘆く。

「警視庁の方から、送検(容疑者を起訴するために検察に送ること)の日程などの情報が降りてこなくなってしまった。そのために聞き込みや他局の記者に借りを作る形で情報をもらい、取材を進めています。12月末までは出禁が解けないので、年末の事件が多い時期に困ったものです」

 今回のスクープの裏には、ある敏腕記者が関係しているという。

「警視庁との関係よりも、スクープを優先しようという心意気のある上層部がVTRの放送を決定しました。フジテレビには今回のインタビューを取ってきた優秀な記者がいて、寝屋川中1殺人事件でも商店街の防犯カメラ映像をいち早く入手したり、川崎中1殺害事件では主犯の父親の電話取材を取ったり、次々とスクープをモノにしている。今回も彼がそのスクープを撮って放送したところ、怒り狂った警視庁が制裁を加えてきたというわけ。彼は人に取り入るのが得意で、同居人のニューハーフにも気にいられていたという話が漏れ聞こえてきています」(週刊誌記者)

 スクープを取れば締め出される記者クラブ。この騒動は「警察との癒着を守れ!」という悪しき圧力に他ならない。

大伯飛鳥
国内で起きる殺人事件の現場取材や労働問題、芸能から女子ネタまで気の向くままに取材活動を行う女性記者。根がミーハーで、最近のブームは韓流アイドル

 

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