広がる格差と劣悪な環境…”ブラック職業化”が進む地下アイドル業界の現在 (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

現役グラドル吉沢さりぃが語る衝撃のアイドル格差
現役グラドル吉沢さりぃが語る衝撃のアイドル格差

 お久しぶりです。三十路グラドルの吉沢さりぃです。ここ数ヶ月、某ミスコンに参加してまして多忙でした。やれ撮影会のファンの人数、やれチャットの売り上げ、人気投票。毎日いやおうなしに見えてしまう数字に少し鬱っぽくなっていました。

 30代、良い大人とはいえやっぱり自分のリアルな順位や立ち位置を見るのって辛いところもありますよね。30代でもこんなにきついのに、10代20代の地下アイドルやグラドルって凄い精神力だなぁなんて感心していた時に、ある地下アイドルグループのことがふと頭をよぎりました。以前、私はタレント事務所のマネージャーとしても働いていましたので、今回は、皆さんが普段見ることの出来ないグループ内のリアル格差についてお話しようと思います。

 本来、アイドルユニットでセンターを飾る子は容姿に恵まれていたり、抜群に人気がある子ですよね。大体どのグループも絶対的センターとNO.2と3は安定していると思います。そして、それ以下の子達も残念ながら安定してしまっています。今回はその“それ以下の子達”にスポットをあててみたいと思います。

 大所帯のユニットになると、人気No1~最下位の子までは売上が全く違います。最下位に関しては、その子をアイドル活動させるだけで運営がマイナスになるといったケースも多いんです。地下アイドルとはいえど、衣装代、レッスン代、スタジオレンタル代、交通費、ご飯代、経費は物凄くかかります。中には、どう計算しても「採算が取れてないだろうなぁ……」と思えるユニットも見受けられ、不思議に思っていたら、なんと! とんでもない裏事情があったのです。

ユニット内格差の実情

 そのユニットの場合、ごく一部の上位メンバーはチェキの売り上げも動員もそこそこありましたが、下位は活動費もペイ出来ない子がほとんどでした。上位の売上だけだと大赤字だし、一体どうやって運営しているんだろう……と、興味本位で聞いてみると、聞いてびっくり!

 まず上位メンバーのみ、ギャラが支給されていたのです。その場合、ライブ物販の売上は折半で、衣装代と交通費は支給されます。まあ、これは良心的な額ですね。ですが、下位メンバーはというと、ライブ物販の売上の20%バックしかなされず、交通費もなし。そして衣装代もメンバーの自腹だったのです。

「なんじゃそら!?」

 私は思わず声をだしてしまいました。自分たちで事務所に入らずにフリーで活動するなら、衣装を自腹で購入するのも当然ですが、事務所に入っていて、ましてや運営が付くユニットに参加しているというのに、なんで自腹で衣装買うねん! しかも、1万、2万じゃなく10万近くだっていうのだから、これじゃあ、アイドルになったというよりアイドルというポジションをお金で買ったって感じですよね。

 そのユニットの下位メンバーに関して言えば、事務所は、元々採算が取れ取れないと踏んでいて、最初からお金をかけずに“売れたらラッキー”くらいにしか思っていないのでしょう。ですが、実家暮らしで裕福なら、わずかな物販のバックで暮らせるかもしれませんが、田舎から出てきた1人暮らしの子だったらどうでしょうか?

 週に何度もあるライブ、CDを出せばインストアイベントの嵐、合間を縫ってレッスン。バイトをする暇すらない子がほとんどです。お金のやりくりが厳しいのは言うまでもないでしょう。

「広がる格差と劣悪な環境…”ブラック職業化”が進む地下アイドル業界の現在」のページです。デイリーニュースオンラインは、アイドル芸能エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧