男が惚れる真のスターはドラ1選手の影にいた! プロ野球「驚異の成り上がり伝説」 (4/4ページ)

日刊大衆

要は、1年目から計算できる社会人選手で駒を揃えようという狙いがあったんでしょう」(手束氏)

 タイトルを獲るような目立った成績はないものの、安定感のある守備とシュアな打撃で欠かせないユーティリティプレーヤーとしての地位を確立する。年俸は1億5000万円と、見事に10巡目からの大出世となった。

 ロッテの大ベテランである福浦和也(39)。93年に7位で指名された福浦は、この年のドラフト最終指名者となったのだ。「この年は、逆指名元年で各球団指名選手数を絞っていたんですが、ロッテだけは7人目を指名したんです。それが福浦。当時のロッテは地元重視の傾向があり、“習志野高校の福浦が残っていたから”くらいの気持ちで獲ったんだと思いますよ」(手束氏)

 福浦は投手として入団するも肩を壊し、二軍打撃コーチだった山本功児氏の進言により打者に転向。01年に、ついに打撃の才能を爆発させると同年に首位打者を獲得。通算打率は3割を超えている。ドラフト最終指名者が2000本安打達成となれば、こんなドラマチックなことはない。

 最後に、これからの飛躍が期待される“若手ドラフト下位選手”を、手束氏に挙げてもらった。「まずは去年のドラフト7位でロッテに入団した脇本直人。健大高崎高時代は甲子園で大暴れしました。才能は誰もが認めるところなので、これから出てきてほしいですね。あとは12年のドラフト5位で中日に入った溝脇隼人ですね。九州学院高時代から甲子園で活躍するなど、高校野球ファンの間では知られた存在です。ポジションはセカンドかショートで、中日はここを固定できていないのでチャンスだと思います」 スポットライトを浴びるドラ1の陰で、下位指名選手が成長を遂げてスターになる。それもまたプロ野球の一つの醍醐味。来季、新たな“成り上がり伝説”が作られるかもしれない。

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