最強政権へのシナリオ? 安倍首相と橋下徹「衆参W選挙」密約スッパ抜き (2/4ページ)

日刊大衆

参院の1人区に加え、衆院の小選挙区に統一候補を出すわけにはいかなくなるからです」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)

憲法改正を目指す安倍首相としては、次の参院選で改憲発議に86議席の確保は至上命題。「安倍首相が、勢力を伸ばす絶好の機会を逃すはずはありません。したがって、改憲に消極的な山口那津男代表率いる公明党に代わる補完勢力として、改憲という大きな目的に前向きな橋下氏のおおさか維新とタッグを組むのは自然の流れと言えます」(前出・官邸筋)

 実は、この官邸サイドが進める極秘シナリオは、昨年の6月から密かに進行していたという。昨年5月、「大阪都構想」の是非を問う住民投票が大阪で行われ、1万741票差で反対が多数となった。その後、橋下氏は「政治家は僕の人生から終了です」と、政界からの引退を表明。「住民投票の直後、橋下さんが政界から引退しようとしていたのは事実です。ところが、翌月の6月14日、橋下さんと松井大阪府知事が上京し、安倍首相、菅官房長官の両名と都内のホテルで3時間にわたって会談するのです。その頃ですよ、状況が一変したのは」(おおさか維新の会関係者)

 この会談の内容は公にされていないが、関係者によると、安倍首相は橋下氏に「国政に出たらいかがです」と出馬要請したという。つまり、大阪都構想の失敗で意気消沈して政界引退まで表明した橋下氏に、安倍首相が“国政進出”の話を持ちかけて奮起させたわけだ。その後、維新の党の分裂劇が起きる。

「分裂劇では大阪系と東京系に分かれ、大阪系は、おおさか維新の会として再発足。東京系は、民主党と衆参両院で統一会派を結成することで落着しました。安倍首相にとってみれば、この分裂劇で維新の党の不純物が取り除かれ、改憲という思想を同じくする橋下氏のおおさか維新の会と連携しやすくなったことになります」(前出の政治部記者) 維新の党の分裂で“安倍シンパ”となる新党の結成。「すべては、安倍首相と菅官房長官のシナリオ通りに話が進んでいることになります」(自民党中堅議員)

 一方、おおさか維新の会に所属する現職の国会議員は衆参あわせて11名(いずれも大阪選出)。7月のダブル選で、地域レベルの小さな政党から脱皮するには、安倍首相のバックアップは必要不可欠だ。

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