悪名高き公開処刑の「極秘プロセス」 (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

公開処刑が行われる場所は、街なかの競技場、郊外の河原、空き地などだ。

処刑は、街に張られたポスターなどで住民に伝えられる。北朝鮮の公開処刑は統治するための「見せしめ」の意味合いが強く、希望者だけが見るわけではない。子どもを含めた全住民が動員され、処刑を見なくてはならない。

さすがに残虐な公開処刑を見たくない住民は、ワイロを払って動員を免れる。特に「子どもには見せたくない」と考える親たちが多い。

死刑囚は柱や木にロープで縛りつけられ、銃殺刑執行隊が何発かの銃弾を撃ち込む。死刑囚が息絶えたことを確認した後、遺体を柱から外し、袋に詰め込み、そしてトラックに載せてどこかへと運んでいく。

北朝鮮政府は公開処刑や死刑について公式には発表していない。しかし、脱北者や内部の取材協力者などの証言で公開処刑の実態が国際的に知られるようになり、「世界最悪の人権侵害国家」と言われるに至った。

現在、公開処刑を行っているのは世界の249の国・地域の中で、イラン、サウジアラビア、そして北朝鮮のみであり、これらの国々が「人権侵害国家」の汚名を免れることはできない。

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