ビジネスメールで「追伸」を付けるのってアリ? ナシ?
文中で、書き忘れた一言を書き足すのが「追伸」。結びの一文を終えた後に、さらに書き足しがあれば……つい注目してしまいますよね。手紙の世界では、ごく日常的に使われている「追伸」ですが、ビジネスメールで使うのはアリ? それともナシ? 基本のマナーを紹介します。
■追伸=書き足し
追伸とは、文中で書き忘れたことを文末に書き足すことを言います。手紙で「追伸」が多く用いられるのは、「あ! 書くのを忘れた!」と思ったときに、書き直すことが不可能だから。つまりは、「追伸」=「書き直しの手間を省くための処置」というわけですね。こうした意味では、ビジネスに関連したやりとりで追伸を使うのは失礼にあたります。メールでのやりとりであれば、さらに注意が必要! 書き足したり、手直しを加えたりすることは、メールならそれほど苦ではありません。それにも関わらず、書き直す手間を省いたと思われてしまう可能性も高いです。
■気心の知れた相手ならOKの場合も
とはいえ、文末に追伸があると、「なんだろう?」と注目したくなる方も多いはずです。状況を踏まえて上手に活用することができれば、大幅な印象アップにつながることも! ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
まず大切なのは、使う相手を選ぶことです。ビジネスメールに追伸はNGというのが基本ですから、上司や目上の人、また初めてやりとりをする人の場合は避けてください。何度もメールをやりとりしていて、お互いに気心が知れているような場合に使うのがオススメ。また追伸に記す内容は「たとえ読まずに削除されたとしても、問題にならないこと」が基本です。相手を気遣う一言や、相手の行動に対するちょっとしたお礼など……。間違っても、大切な仕事の要件について伝えるのは避けてください。「1通のメールに伝えたいことは1つ」というのが大原則ですから、別のメールにして送信するのがベストです。
■こんなときには絶対ダメ!
メールの追伸には、気心の知れた相手であっても、絶対にタブーとされる状況もあります。思わぬところで失礼な振る舞いをしないよう、こちらも頭に入れておきましょう。相手にお悔やみやお見舞いの意を伝えるメールでは、追伸はNG。不幸が繰り返すことを連想させてしまいます。また、結婚のお祝いでもタブーとされています。喜ばしいことではありますが、「何度あっても良い」というものではありませんからね。さらに、お詫びの言葉についても、追伸で伝えるべきではありません。きちんとした謝罪メールを作成する、直接謝罪に伺うなどの対応が必要とされます。
新しく社会人となる皆さんにとっては、「ビジネスメールでは基本的に追伸は使わない」と考えておくのが間違いなさそうですね。仕事にも慣れ、徐々に周囲の人間関係が把握できてきたら……追伸で相手への気遣いを示してみては?
(ファナティック)