鶴竜は4カ国語ペラペラ!?大相撲優勝候補たちの「意外な一面」
5月8日に初日を迎えた大相撲5月場所(東京・両国国技館)。先場所は横綱・白鵬の4場所ぶり、36回目の優勝で幕を閉じたが、今場所も白鵬中心の土俵になることは間違いなさそう。とはいえ、白鵬の力が全盛期ほどではなくなっているのも確かで、「先場所の白鵬は勝ちにこだわりすぎ、なりふりかまわぬ相撲が目立ちました。千秋楽で日馬富士を破った一番も、立ち合い変化の注文相撲。全盛期には決してやらなかった相撲です」(スポーツ紙相撲担当記者)
優勝後のインタビューで観客席から、そのことで野次が飛ぶと、白鵬は顔を真っ赤にしながら、「ああいう変化で決まるとは思わなかった。本当に申し訳ないと思います」とファンに謝罪。感極まって涙ぐむ場面もあった。「何度注意されても改めないダメ押しも、白鵬の焦りの現れでしょう。先場所8日目の嘉風戦では、ダメ押しされて土俵下に落ちた嘉風と激突した井筒親方が左足付け根を骨折。白鵬は審判部から厳重注意を受けています」(前同)
今場所の白鵬には37回目の幕内優勝という目標があるだけではない。「元大関・魁皇の幕内通算最多879勝超え。幕内通算1000勝はもちろん、やはり魁皇が持つ生涯最多勝利数1047を超えるのが白鵬の最終的な目標です」(専門誌記者) 白鵬の野望はまだある。「父のムンフバト氏はモンゴル相撲の元横綱で国民的な英雄。父を尊敬してやまない白鵬は日本に帰化する気はないようです。現行のルールでは日本国籍を持たない力士は年寄株を購入できませんが、白鵬は特例としてモンゴル国籍のまま一代年寄になることを認めてほしいと考えているようです」(全国紙相撲担当記者)
その白鵬を追うのが残りの2横綱、鶴竜と日馬富士だ。先場所の鶴竜は10勝5敗、日馬富士は9勝6敗、物足りない数字に終わっただけに、5月場所での巻き返しが期待される。もっとも鶴竜は白鵬には極端に分が悪く、対戦成績は、ここまで5勝38敗だ。「気は優しくて、力持ちを地で行くのが鶴竜。彼ほど温厚で礼儀正しい力士は見たことがないですね。父親が大学教授という知的な家庭で育ったせいか、小さい頃から勉強はよくできたそうです。ロシア語と英語がしゃべれるらしいですよ」(前出の専門誌記者)
横綱ともなれば付け人が7~8人もついて身の回りの世話をしてくれるし、移動も車やタクシーを使うのが普通だが、鶴竜は今でも自宅と部屋を行き来するのに自転車を使っているという庶民派だ。14年の5月場所で鶴竜は横綱として史上初めてまげをつかまれて“反則勝ち”するという珍プレーを披露したことがある。対戦相手の豪栄道のはたき込みで一度は軍配が豪栄道に上がったのだが、勝ち残りで土俵下に控えていた白鵬が物言い。審判団の協議の結果、豪栄道が鶴竜のまげをつかんでいたことが明らかになり、鶴竜の反則勝ちとなった。「実は審判だけでなく土俵下にいる控え力士も物言いをすることができるんです。鶴竜の取り組みに白鵬が物言いという珍しい相撲になりました」(前同)
一方、日馬富士は対白鵬戦20勝32敗。白鵬に対する勝ち星は幕内最多だ。「日馬富士の趣味は絵を描くこと。その腕前は、玄人はだしで銀座の画廊で絵画展を開いたこともあるほどです」(全国紙記者)
モンゴル出身の3横綱に対抗するのは日本人力士の3大関だ。先場所、綱取りに挑んだ琴奨菊は8勝7敗に終わり、綱取りは振り出しに戻った。「大関になってから始めた、最後の仕切りのときに大きく上体を反らす“琴バウワー”は親方衆にはあまり評判がよくないです。九重親方は“琴バウワーなんかやっている間は綱取りなんて無理。品格に欠ける”と、けんもほろろでしたね」(民放ディレクター) ちなみに琴奨菊、ああ見えて下戸で「ビール1杯でフラフラ」「奈良漬けで記憶が飛んだ」といわれるほどアルコールが苦手だ。
代わって今場所、綱取りに挑むのが稀勢の里。先場所は13勝2敗と健闘したので、もし今場所優勝するようなことがあれば綱取りの可能性も出てくる。「過去に白鵬の連勝記録を2度ストップさせたのは稀勢の里の勲章。昨年の初場所、物言いをした審判を白鵬が“子どもが見ても分かるような相撲”と批判して、世間からバッシングされたのも稀勢の里戦でした」(スポーツ紙記者)
豪栄道も先場所は優勝争いに加わり、12勝3敗。「地力のある力士なので、下位に取りこぼしをせずに優勝争いに加われば面白い存在になりそうです。捨て身の首投げは“豪栄道スペシャル”といわれる得意技ですが、この技が出るのは脇が甘い証拠。出ないときのほうが相撲の調子はいい」(専門誌記者)
新関脇の琴勇輝は、先場所は1横綱2大関を倒して12勝を挙げ、殊勲賞を受賞した元気者。「琴勇輝は大の風呂好きで、ほぼ毎日、銭湯通い。スーパー銭湯の炭酸泉と水風呂に交互に浸かることで、故障した左膝の状態もすっかり良くなったそうです」(スポーツ紙記者)
先場所は十両で優勝。一場所で西前頭7枚目に返り咲いた大砂嵐と、同じく十両から返り入幕を果たした遠藤からも目が離せない。「永谷園『お茶漬け海苔』のCMに出演している遠藤ですが、実は猫舌で熱いものが苦手。おいしそうに食べる画(え)がなかなか撮れず、30回も撮り直しをしたそうです」(前同)
幕内力士で最重量、214キロの逸ノ城は先場所11勝して、西前頭2枚目まで番付を上げてきた。「横綱・大関陣との対戦が増える逸ノ城が台風の目になりそうです」(相撲専門誌記者) 怪物の覚醒に期待したい。
「衰えたとはいえ、ここ一番の強さは、やはり白鵬が群を抜いてます。日本人3大関の中では稀勢の里が綱取りに一番近い。良い成績で優勝すれば、ひょっとするかもしれません」(相撲評論家の三宅充氏) 日本人力士の奮起に期待したい!