マツコは薄利多売型!? 売れっ子芸能人「ギャラの秘密」一挙出し!!

日刊大衆

マツコは薄利多売型!? 売れっ子芸能人「ギャラの秘密」一挙出し!!

 テレビでその姿を見ない日はない売れっ子たちの気になる“懐事情”を開陳。人気番組の出演料もこっそり教えます!!

 約400万円――これが平均的な日本人の年収だとされている(国税庁調べ)。「しかし、この額は、売れている芸能人なら60分番組1回分の収録で稼ぐ額なんです。放送が60分の場合、収録自体は90分程度ありますから、本番の前後1時間を拘束されるとしても、全体で210分。一部の芸能人は、わずか3時間半で一般人の年収分を稼ぐことができるわけです」(テレビ局関係者)

 ここでいう“一部の芸能人”とはギャラランク“特A”の該当者で、ビートたけし、明石家さんま、タモリの“BIG3”を除けば10人いるかいないか。「引退前の島田紳助さんも特Aでしたね。ただ彼の場合は、タレントとしての出演料以外に、企画料名目などでもギャラが入っていたようです。今ですと、60分番組1本で400万以上稼ぐのは、ダウンタウン、とんねるずくらいでしょう」(芸能事務所関係者)

 その他、「ウッチャンナンチャン、くりぃむしちゅー、爆笑問題、ナインティナイン、SMAPの中居正広で250万円程度。バナナマンの設楽統(おさむ)、フットボールアワーの後藤輝基で100~150万円」(前同)といわれている。「冠番組を多数持つ有吉弘行、マツコ・デラックスの両者は“薄利多売”の営業スタイルです。1本100万円程度で、数をこなして稼いでいるんです。『バイキング』のMCを務める坂上忍も1本60万円程度といわれていますから、薄利多売スタイルですね」(同)

 サラリーマンの年収をあっという間に稼ぎ出す売れっ子芸能人。それでは、彼らのギャラ(出演料)は、いったい、どのように支払われているのだろうか? 「番組を制作するテレビ局や下請けの制作会社から、所属する芸能事務所に支払われるのが普通です。テレビ局は、番組内でCMを放送して企業からスポンサー料をもらい、それをタレントのギャラなどの番組制作費に充てているんです」(広告代理店関係者)

 つまり“広告収入=番組制作費”と理解するのが正解で、制作費の7割程度がタレントに支払われるギャラになるのだとか。「当然、制作費の多寡によって、番組で起用できるタレントの格や人数が決まってきます。だから、テレビマンは皆、血相を変えて数字(視聴率)を気にするんですよ」(前同)

 これには少々説明が必要だろう。テレビ番組の制作費は大部分が広告収入で賄われているのだが、その“実入り”と視聴率には密接な関係があるのだ。「CM料金は“尺×数字”で決まります。尺は最短で15秒、以降30秒、45秒……と15秒刻みなんです。当然、尺に比例してスポンサー料も高くなります。これに視聴率が掛け算され、トータルの金額が決まる仕組みです。ですから、視聴率10%の番組と20%の番組で同じ尺のCMを流しても、料金は倍近く変わってくるわけです」(前同)

 芸能人は歯が命、テレビマンは数字が命……というわけだ。「ただ昨今は“テレビ離れ”が深刻で、視聴率は軒並みダウン。それに応じてCM収入も減少しています。セットがセコくなり、スタジオでのトーク番組が主体となったのは、そのせいです」(テレビ誌記者)

 こうしたテレビ不況下にあって、“時代のあだ花”のように台頭しているのが、いわゆる“ひな壇芸人”たち。「カンニング竹山、博多華丸・大吉、FUJIWARAの藤本敏史、狩野英孝といった面々です。最近は“安心してください”の、とにかく明るい安村も引っ張りだこですね。彼らのギャラは60分番組1本で30万円程度ですが、トーク番組は拘束時間が少なく、回数をこなせば実入りがいい。冠番組を持たなくとも、彼らは1億円は下らない年収がありますよ」(前同)

 反面、時流に外れた“お荷物タレント”もいる。「SMAPがその代表格。20年続く名物番組『SMAP×SMAP』は、1回につきジャニーズに6000万円程度の出演料が支払われているといいます。最盛期には30%を超えることもあった視聴率も、最近は1ケタ台に低迷することもあります。CM収入が激減しているにもかかわらず、ギャラは据え置きに近い……これがテレビ局を最も苦しめるパターンなんです」(同) SMAPの解散騒動の際、同番組を制作する関西テレビでは「(番組を終わらせられるので)解散してしまえ!」という陰口が叩かれていたというから深刻だ。ちなみに、「ギャラはメンバー5人で均等配分ではない」(同)という。

 そして、次なるテーマは「ギャラの配分」だ。タレントと芸能事務所は、どうやってギャラを分け合っているのか?「タレントが6割、事務所4割が基本です。これはテレビやラジオ番組の出演料であり、雑誌連載や書籍の印税はタレントの割合がよくなることもあります。地方営業や講演などは、タレントごとに割合が決まっていることが多く、大物ほど取り分が大きくなります。ちなみに、よしもとの場合は、ギャラもタレントによって取り分が異なり、若手の営業ギャラは8割を事務所が持っていくそうです(笑)」(スポーツ紙記者)

 次に、「テレビ局によってギャラのバラつきがあるのか」についてだが、これは「ほとんどない」とか。「日テレ、TBS、フジ、テレ朝は基本的に横並びです。業界にはタレントごとに潜在視聴率と番組貢献度から作られる『ギャラリスト』があって、これを各局が共有しているからです。テレ東でキー局の7掛け程度、地方局で6掛け、予算が少ないBS、CSはキー局の3分の1も出ればいいほうですよ」(前出の芸能事務所関係者)

 キー局にはない過激トークが売りの東京MXテレビも、ギャラは激安だとか。「ブレイク前のマツコ・デラックスさんがコメンテーターとして出演していた番組は、1回に5本撮りで6~7時間拘束されたそうです。それでマツコさんのギャラが2.5万円(笑)。当時は医師や弁護士と同じくくりの“文化人枠”でしたから安かったんでしょうが、それにしてもねえ(笑)」(前同)

 ギャラには地域差も。よく関西出身の芸人が「東京進出してギャラが3倍になった」と口にするが、これは半分しか正しくない。「関西の局が作る番組は軒並みギャラが安く、東京の半分程度。ただ例外もあり、やしきたかじんさん亡き後、“西の女帝”として君臨する上沼恵美子さんだけは、東京並みです」(制作会社幹部)

 上沼のギャラは、60分番組1本で約250万円が相場だというから驚きだ。さらに、関西の局関係者が言うには、「上沼さんが局に入るときは、プロデューサーも直立不動で出迎えます。うちは節電で4基あるエレベーターのうち2基しか動かしていないんですが、上沼さんが出入りする際は、待たせると機嫌が悪くなるので、4基稼働させています」 まさに“女帝”である。

 そして、意外にもギャラが安いのが天下のNHKだ。「業界では常識ですよ。民放の半分もらえればいいほうじゃないですか(笑)。しかも告知NGなど、とにかく制約が多いんです」(芸能事務所マネージャー) 先日、所属していた大手芸能事務所からの独立が報じられた能年玲奈など、「『あまちゃん』で1回5万円だった」(前同)という。「『月9』などの民放ドラマの場合、主演クラスのギャラは1回放送で150~300万円。キムタクが一番高く、1回600万円だったこともあったといいますから、NHKは破格の安さですよ」(スポーツ紙記者)

 また、紅白のギャラも10~30万円が相場だという。「ただ、09年の紅白に出場した矢沢永吉は例外で、出演料3000万円を要求し、NHKもそれを飲んだといわれています」(前同) 視聴率好調、トップ女優の一人である長澤まさみが出演する大河『真田丸』のギャラも激安だとか。「オセロの松嶋尚美は、大河のオファーが来た際、あまりのギャラの安さに驚き呆れて、出演を断ったそうですよ」(同)

 紅白にしろ大河にしろ、「ギャラは安いが、出演すれば地方営業やコンサートのギャラが倍になる」(同)と思って出るのが、タレントのNHKとのつきあい方だという。生き馬の目を抜く芸能界、ときには損して得取れも必要なのだろう。

 では、誰しもが小躍りする“おいしい仕事”はあるのだろうか? 放送評論家の小松克彦氏が言う。「筆頭はCMです。7月から3年ぶりにドラマに主演する松嶋菜々子ですが、ふだんの露出はほぼゼロ。ドラマや映画も数年に一度。でもCMは風邪薬とか、いくつか持っています。しかも契約が長い。1本3000~5000万円で契約しているはずですから、そうなるとCMが1社あるだけで生活できるわけです。不倫騒動でCM10本を降板したベッキーは、このおいしさに気づいていなかったのかな? 本当に脇が甘いですよね」

 昨年は19社と契約した“新CM女王”の広瀬すずなどは、「CMだけで軽く3億円超え」(前出の記者)というから驚きだ。新司会者に春風亭昇太が決定した『笑点』も“おいしい”という。「大喜利のメンバーが、最高に落語が上手い噺家たちだと思ったら大間違い。単に顔が売れているだけです。『笑点』のギャラはメンバーによって異なりますが、1回30~50万円程度。そこまで高くありませんが、出演していると、地方で独演会をやった際のギャラが3倍以上になるそうです」(都内の寄席関係者)

 もう一つ、おいしいのが深夜の通販番組だとか。「ゴールデンタイムではあまり目にしない中堅芸人やマイナーグラドルでも、1回50万円程度のギャラが出るんですよ。局にとっても予算がかからず“オールCM”のような番組ですから、やめられないわけです」(前出のマネージャー) テレビにほとんど出演せず、年間億単位のギャラを荒稼ぎする猛者もいる。「秘訣はディナーショーですよ。田原俊彦は、1か月で1億円稼げると言っていました。松田聖子なども営業だけで年収5億円近くあるといいます」(前同) 嗚呼、花の芸能界――。

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