今のままだと80%の額になる?FPが教える年金受給額のリアル (2/3ページ)
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年金
平成16年のシミュレーションの前提である年金積立金の平均運用利回りは、3.2%でした。
この数字だけでも「本当に大丈夫?」と疑いたくなるのに、直近平成21年に開かれた年金制度を見直す国の会議(※財政検証・・・5年に一度年金財政を検証する会議)では、その運用利回りの前提が4.1%に引き上がっているのです。
「さすがにこれは無理があるんじゃ……?」などと疑問が出ても不思議ではありません。
年金制度をいまの給付水準のまま維持しようとするなら、この運用利回りがないと成り立たないということなのでしょう。
逆にいえば、この運用利回りが出せないようであれば、いまの水準の年金を受取ることはできないということになってしまいます。
ちなみにこの12年間の平均運用率を見てみると、平成13年度は-4.01%だった実質的な運用利回りが平成24年度には10.21%になっており、大きく変動していることがわかります。
ただし、平成24年度はアベノミクス効果で株高になったため、10.21%という高い利回りになっていますが、平均すると1.54%。到底4.1%の数字には届きません。