権力と「男女関係」がからみつく金正恩王朝の内幕 (2/2ページ)
こうした情報の見過ごせない点は、このような人間関係が、北朝鮮の権力構造と微妙に結びついているということだ。
玄氏が団長を務めるモランボン楽団は正恩氏の寵愛を受けつつ、体制宣伝の重要な役割を担っている。
また、チェ副局長の「元恋人」である李容浩外相の父・ミョンジェ氏は、正恩氏の最側近の1人であるの李スヨン前外相の元同僚だ。この「外交ライン」の下でチェ副局長が出世街道に乗っているのは、現外相との「昔の仲」と無関係でないようにも思える。
北朝鮮には、「出身成分」と呼ばれる厳格な身分制度があり、出世のチャンスは誰にでも開かれているわけではない。権力層の隠微な人間関係の中に身を置くことが、成功の秘訣となっている側面もあるのだ。