嵐まで巻き込んで?“SMAP解散商法”がいよいよ始動
9月19日の『30周年記念特別番組 MUSIC STATION ウルトラFES 2016』(テレビ朝日系)放送後に、ジャニーズファンが複雑な気持ちを抱えているようだ。ジャニーズ事務所から11組のグループが出演し「ジャニーズウルトラヒットメドレー」と題したコーナーが設けられ、それぞれのグループがデビュー順にパフォーマンスを披露した。
その中で、メドレーでの出演ではなく単独で別会場である「EXシアター六本木」から番組に登場した嵐に、嵐ファンだけでなくSMAPファンからも否定的な声が寄せられることになった。「嵐をSMAPみたいにさせようとしてないか?」「嵐を他のグループと絡ませないような立場にさせるのはやめてほしい」と、“特別待遇”された嵐への反応が目立ったようで、これまで同番組に別枠で出演していたSMAPと重なるような演出に不満の声があがっている。
「“ポストSMAP”が濃厚な嵐ですが、それに異論を唱える声はSMAP・嵐の両ファンから出ています。今回の放送で、『ジャニーズは、嵐をより“SMAP化”させようとしているのでは』と両ファンの不安を増幅させてしまったようです」(芸能関係者)
もちろん今回の放送でもSMAPの出演はなかったため、番組としては、ジャニーズメンバーの代表グループとして、嵐を別枠にする演出があったのかもしれないが……。そんな批判があった中で、SMAPファンが歓喜に沸く場面もあったようだ。
■いよいよ動き出した“SMAP解散商法”
ファンが喜びの声を挙げたのは、SMAPの代表曲の一つ『世界に一つだけの花』が、今回番組内の「日本に影響を与えた曲ベスト100」でのランキング1位を獲得したことだ。
『Mステ』では通常放送でも、販促運動によってSMAPの楽曲がランキング入りしている。そしてその際、毎回「解散」と言う文字を出さずに紹介していることがファンの間で注目されている。今回の放送でも、SMAPの解散が決定していることには一言も触れず楽曲を紹介した。こうした番組の配慮にファンからは、「解散って言葉は絶対使わない、うれしい」「気配りに感謝」といった声が挙がっている。
「このSMAPへの対応は、ファンにとっても高評価です。おそらく解散という言葉を使用することで、クレームが発生することを察知しての対策でしょう。またこれはファンだけでなく、騒動を連想させるなという事務所からのクレーム対策でもあるかと思いますが」(前出・記者)
そして、これまで水面下で動いていたSMAPデビュー25周年記念企画が次々と動き出している。今月20日には、年末にベストアルバムが発売されることが発表された。また、同時期に全シングルのミュージックビデオを収録したDVDの発売も決定している。また今月中ごろから、「デビュー25周年記念品」がファンクラブ会員のもとに届き始めているという。
これらには新曲や撮り下ろしのものはないと言われているが、ファンにとっては嬉しい知らせに違いないだろう。しかしその半面、年末の解散を物語るようで悲しいという声も見られる。解散まで3カ月を切ろうとしているが、CDの販促をはじめとする“解散反対運動”が再び過熱するのかもしれない。
- 文・真田栄太郎(さなだ・えいたろう)
- ※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』(ワニマガジン社)、『週刊宝島』(宝島社)、『Hot Dog Press』(講談社)などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する