ゲストは文化人か番宣タレントだけ?緊迫する『スマスマ』の収録現場
年内の放送終了が発表されている『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の10月3日放送平均視聴率が、10.2%(ビデオリサーチ、関東地区)と、8月29日放送分の12.2%以来5週ぶりの2桁台となった。
この日の番組では、ゲストに小池百合子東京都知事(64)を迎えて「ビストロSMAP」を放送。小池知事はラーメンをオーダーし、多忙な1日やプライベートについてトークを展開し、ミニコーナー「クイズ・小池百合子!」では、ストレス解消法や、印象的だったデートなどプライベートにも言及した。その中で、稲垣吾郎(42)の父と小池知事が、カラオケ仲間であったことが発覚するという驚きのエピソードもあり、笑いに包まれた状態でコーナーは展開された。
解散報道以降、ピリピリとした雰囲気が漂っていた同番組であったが、今回は珍しく和やかな雰囲気で終始放送されたため、そういったことも2桁視聴率の獲得した要因に影響したともいえそうだ。しかし一部関係者の中には、番組のこうした状況について「綱渡りだ」と指摘する声もある。
「最近のスマスマは、『ビストロ』と音楽コーナーの『S.LIVE』の2本柱です。どちらもゲストをたててのコーナーなので、視聴率もゲスト頼みになりがち。ゲストによっては視聴率が大きく左右されている状態です。番組のマンネリ具合では、以前のように再び各メンバーの単独特番を放送する可能性も否めません」(芸能関係者)
メンバーが全員顔を揃える唯一の番組だからこそ、限られた期間は5人で何かしてほしいと願うファンの声も挙がっているようだ。しかし、ゲスト重視の『スマスマ』でゲストの選出が難航しているという。
■出演拒否のタレント続出でゲスト選出が難航
メンバー間のピリピリした雰囲気に、ゲストが気を使ってしまう状況があるという。前出の関係者は次のように語る。
「解散が伝えられてから以降のゲストは、ニュースで話題を集める政治関係かスポーツ選手、もしくは他番組の告知で来る番宣タレントが中心です。いかにメンバー間のぎくしゃくした雰囲気に動じない人物かが選別基準になっているようにも思える。そのためゲストのオファーが来ていても、OKを出さない事務所もあるようです」(前出・関係者)
確かに最近の「ビストロSMAP」のゲストには、小池都知事をはじめ、橋下徹(47)、フジテレビでレギュラー帯番組を持つ坂上忍(49)、安藤優子(57)、その他はリオ五輪・柔道金メダリストのベイカー茉秋(22)といった顔ぶれに終始している。もちろん彼らをゲストに起用することで、話題性を集めることはできるだろう。しかしその一方ゲストたちには、長時間の収録にて、場の雰囲気に飲まれずトークを展開する忍耐力も求められているのかもしれない。
また、以前まで一般観覧者を入れて収録を行なっていたが、解散騒動以降は収録のスタジオに入れないようになっている。こうした空気を断ち切ることができるのは、やはり大物芸能人やアスリートなどの「時の人」ぐらいなのだろう。
今後、どのようなゲストが出演するのだろうか。「空気の悪い現場」という評判が伝わり、いたるところから出演NGが出なければよいが……。
- 文・橘カイト(たちばな・かいと)
- ※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。